OSの種類やアナログとのハイブリッドなど選択肢が豊富なスマートウォッチ。
一方、その選択肢の多さから、利用用途やOSの特徴をしっかり理解していないと満足のいかない買い物になってしまうケースも多いです。
ということで、この記事ではスマートウォッチのOSの種類や特徴を徹底解説していきます。
スマートウォッチのOSとは?
スマートウォッチもスマホと同じ様に、OS(オペレーティングシステム)がないと利用することができません。
「Wear OS by Google」などのGoogleが提供するAndroidのような汎用OSも提供されてはいますが、スペック要求が高く、バッテリー持ちに難があるため、ガラケー時代のように独自のOSを採用するスマートウォッチも多いです。
そのため、購入前には、OSは毎のUI/UXや出来ること、機能の違いを理解しておきましょう。
スマートウォッチのOSの種類と特徴
現状、スマホの様にアプリケーションを落とせるOSは、
- Appleの「watch OS」
- Googleの「Wear OS by Google」
- サムスンの「Tizen Based Wearable OS」
の3つとなりそれ以外のOSは「独自OS」と分ける事が可能です。
Apple Watch限定の「watch OS」
「watch OS」は、iPhoneとiOSの関係と同じく、Apple以外のメーカーで採用されることのないApple Watch専用OS。
そのため、「watch OS」を搭載したApple WatchとMacやiPhoneとの連携は圧倒的で、Macの解除やiPhoneで写真を撮る時などのシャッターとしても活用可能です。
また、活動量計や電話の受発信、マップ、LINEの確認や返信はもちろん、App Storeからアプリを追加でインストールしたり、音声アシスタントのSiri利用できます。
更に特筆すべきポイントは、Suicaなどの非接触ICを「Apple Pay」でを利用可能な点。
現状FeliCaに対応した「Google Pay」が「Wear OS by Google」では利用できない事を考えるとかなり価値が高いと言えるでしょう。
価格的にも旧モデルのseries3であれば約20,000円で購入できるため、シェアが高いの頷けます。
- Apple Watch専用OS
- Appleデバイスとの優れた連携
- Suicaなどを「Apple Pay」で利用可能
- App Storeからアプリのインストールが可能
スマホのAndroid的ポジションの「Wear OS by Google」
「Wear OS by Google」は、Androidと同様、メーカーに無償で提供されるスマートウォッチ用の汎用OS。
元々はAndroid Wearという名称で提供されていましたが2018年3月から「Wear OS by Google」に変更されました。
性能や機能的には、
- Play Storeからアプリのインストール
- Googleアシスタント
- Googleマップ
- 各種SNSの確認や返信
- 活動量計を利用したアプリ
などの連携も含めて「watch OS」同様に充実しているといえるでしょう。
しかし、国内の利用では非接触ICによる決済「Google Pay」が利用できない点でApple Watchに劣ってしまう部分もあります。
海外では「Google Pay」は利用可能ですが、国内ではAndroidの時と同様、おサイフケータイに相乗りする形でFeliCaを使えるようにしないと対応できない可能性が高く、対応までは時間がかかりそうです。
逆に、「Google Pay」が使えるようになると「Wear OS by Google」の価値も飛躍的に向上するでしょう。
また、「Wear OS by Google」の使い方を知りたい場合は、[「Wear OS by Google」の使い方を徹底解説!!]をご覧くださいませ!
- 複数のメーカーから選ぶことが可能
- Androidデバイスとの連携
- Google Mapsの利用が可能
- Play Storeからアプリのインストールが可能
- Suicaなど「Google Pay」が非対応
実質サムスン専用の「Tizen Based Wearable OS」
「Tizen Based Wearable OS」は、モトローラやドコモが主導するLiMo FoundationやIntelやノキア主導していたモバイルOSのMeeGoやSamsungのBadaなどが市場環境などの要因から統合し誕生した「Tizen」のSamsung専用のスマートウォッチ用OSです。
元々はスマホ用のOSとして開発されていましたが、FireFox OSなどと同様AndroidやiOSには勝てず、現在はスマートウォッチ用にSamsungが「Tizen Based Wearable OS」として開発しています。
「Tizen Based Wearable OS」の基本的な機能面は、前述した「Wear OS by Google」や「watch OS」と差はありませんが、問題はアプリです。
Galaxy StoreというApp StoreやPlay Storeに相当するマーケットはあるのですが、質や数が微妙だったり有料アプリが多かったり正直微妙なレベルとなっています。
また、音声アシスタントやマップも使い勝手が悪いのでこの辺りを重要視する場合避けたほうが良いでしょう。
その他には非接触ICによる決済についても国内では対応していません。
- Samsung専用のスマートウォッチ用OS
- Galaxy Storeのアプリが少ない
- 待受時間が長い
- Suicaなど非対応
- マップの使い勝手が悪い
メーカー毎にできることが異なる「独自OS」
現在スマートウォッチ市場で最も採用が多く、メーカーにより機能や性能、できることに幅があるのが「独自OS」。
殆どのメーカーの「独自OS」で通知や活動量計を使ったライフログが取れる点は共通していますが、UI/UXの差も大きく使用感が大きく異なります。
また、Amazon Alexaを搭載する「Fitbit」を除き音声アシスタントなどは殆ど利用することができずアプリケーションのインストールもできません。
その分電池の持ちは非常に良く価格が安いモデルが多いため、音声アシスタントやアプリのインストール、マップなどを使わない人は選択肢としては有り!
- メーカーの選択肢が豊富
- メーカーにより操作性が異なる
- 待受時間が長いモデルが大半
- アプリの追加インストール不可
- Suicaなどは殆ど非対応
スマートウォッチのOSまとめ
「watch OS」や「Wear OS by Google」の機能性、汎用性の高さに対して「独自OS」の待受時間や価格面での優位性など選択肢が多いと楽しい部分もありますよね。
スマホがAndroidとiOSに収束していったように、いずれ「独自のOS」は少なくなって行くと思いますが、現状待ち受け時間など課題も多いので収束するにはまだまだ時間がかかりそうです。
それまでは、自分の使い方や用途を把握し最適なスマートウォッチを選びましょう!