殆どの完全ワイヤレスイヤホンがダイナミックドライバーオンリーでBAドライバーとのハイブリッド構成のモデルは殆どありません。
そんな中、高音が得意なBAドライバーを搭載したモデルがradius「HP-V700BT」。
radius「HP-V500BT」とサイズも変わらず外音取込も搭載しているため期待大!
とうことで、今回はBAドライバーと外音取込を搭載したradius「HP-V700BT」をレビューしていきます。
また、BAドライバーが搭載されてないモデルも気になる場合は、[radius「HP-V500BT」レビュー!!]をご覧くださいませ。
radius初のANC対応完全ワイヤレスイヤホンは[radius「HP-T200BT」レビュー!!]をご覧くだいませ!
実際に使ってレビューしたモデルの中から抽出しています。
サンプル提供:radius
radius「HP-V700BT」の概要
「HP-V700BT」は、Appleをルーツとし、世界初の「4K映像×ハイレゾ音源」を「NeSTREAM」提供するオーディオメーカーradiusのBAドライバー搭載の完全ワイヤレスイヤホン。
下位モデル「HP-V500BT」から、BAドライバー以外にも外音取込機能を搭載し更にブラッシュアップされたモデルです。
また、チップセットは変わらないため、低遅延かつハイレゾ対応の「aptX Adaptiveコーデック」や左右同時伝送「TrueWireless Mirroring」にも対応しています。
- 高音や解像感に強い「BAドライバー」搭載
- 外の音を再生できる外音取込機能対応
- 連続11時間連続再生
- ハイレゾにも対応する「aptX Adaptiveコーデック」対応
- 左右同時伝送の「TrueWireless Mirroring」対応
radius「HP-V700BT」のスペック
商品名 | 「HP-V700BT」 |
連続再生時間 | 最大11時間 |
ケース込再生時間 | 最大50時間 |
急速充電 | 非対応 |
Bluetooth | Bluetooth5.2 |
コーデック | aptX Adaptive/aptX/AAC/SBC |
ドライバ |
BA+6mmダイナミックハイブリッドドライバー
|
インピーダンス | 7.5Ω |
タイプ | カナル型 |
左右同時伝送 | 対応/TW Mirroring |
ノイズキャンセリング | 非対応 |
外音取り込み | 非対応 |
通話ノイズキャンセリング | MEMSマイク(Qualcomm cVc8.0採用) |
マルチペアリング | 対応 |
マルチポイント接続 | 非対応 |
インターフェイス | USB/TypeC |
防水性能 | IPX4 |
操作 | タッチセンサー |
連携アプリ/イコライザ | 非対応 |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
ペアリング | TW Mirroring |
チップセット | QCC3040 |
バッテリー容量 | 750mAh |
重量 | 非公表 |
カラー | ブラックゴールド |
その他機能 | 特になし |
販売先 | Amazon |
下位モデルの「HP-V500BT」からコーデックや接続などの基本スペック、サイズが変わらないまま、BAドライバーとダイナミックドライバーのハイブリッドドライバーと外音取込に対応しているのは見事!
低めの防水性能も外音取込モデルとして見ればそこまで気になりません。
radius「HP-V700BT」のデザインチェック
まずは、radius「HP-V700BT」のデザインを観ていきましょう!
外側と中身に差がある「化粧箱」
「HP-V500BT」と同デザインと質感で高級感はありません。
内箱もフタミ式で同じですが、質感や観せ方は高級モデル感ありますね。
Ne(new ear)ブランドのロゴもカッコいい!
簡素な「同梱物」
radius「HP-V700BT」の同梱物は以下の通り。
- イヤホン本体×1
- 充電ケース×1
- USB/typeA-TypeCケーブル×1
- イヤーピース×4
- 取り扱い説明書×1
「HP-V500BT」同様、イヤーピースをケースに入れるとか説明書の作りがちょっと残念。
つや消しで高級感が増した「本体」
イヤホン本体のデザインは変わりませんが、質感が光沢からつや消しになっていて、アクセントカラーもゴールド変更し高級感がかなり増した印象。
背面は「HP-V500BT」同様、段差のある形状でLEDの輝度も高く視認性は抜群!
耳の奥まで入る「イヤーピース」
radius「HP-V700BT」のイヤーピースは、厚めでしっかりとした質感。
耳の奥でフィットする形状で、カナル型の特性をフルに活かせます。
大きく完成度の高い「充電ケース」
充電ケースは、楕円形で大きいものの、ヒンジ部分の精度も高く、高級モデルらしい仕上がり。
サイズ的にポケットに入れての持ち運びには向きません。
TypeC対応で明るい「インターフェース」
充電インターフェースは、もちろんUSB/TypeC。
充電が開始されると高輝度のランプがすぐに光り、使い勝手の良い背面という配置がGood。
高輝度で視認性が高い「LEDランプ」
イヤホン側は、耳側にLEDがあるものの、輝度が高く写真のようなサイドからでも確認可能。
また、充電インジケーターは、4段階表示でケースの内側にあり、以下のような配分になっています。
- 4つ点灯=100~75%
- 3つ点灯=74~50%
- 2つ点灯=49~25%
- 1つ点灯=24~1%
輝度も高く左から順に点灯するので見栄えも良いです。
充電ケースが重い「重量」
radius「HP-V700BT」は実測で、イヤホン14g、充電ケース70gと「HP-V500BT」と全く同じ。
バッテリー容量も750mAhの大容量なので、質感の高さと相まって大きさとはトレードオフといえますね。
radius「HP-V700BT」の使い方
続いて、radius「HP-V700BT」のペアリング方法とタッチセンサーを用いた、音楽や通話関連のコマンドを解説していきます。
ペアリング方法
radius「HP-V700BT」は、充電ケースから取り出すと白赤点滅のペアリングモードに移行するので、確認したらスマホで設定しましょう。
また、「HP-V500BT」同様、記憶できるペアリング数は4台まで。
リセットしたい場合は、充電ケースに入れた状態で両側のタッチセンサー20秒ほどロングタッチすることで削除可能。
Bluetoothのペアリングや接続できない時の解決方法を徹底解説!!
Androidのペアリング手順
Androidスマホで設定する場合は以下の手順でお試しくださいませ!
- 充電ケース開く
- [設定]を開く
- [Bluetooth]を選択
- [新しいデバイスとペア設定]を選択
- [radius「HP-V700BT」]を選択
- [ペア設定をする]を選択
iPhoneのペリング手順
iPhoneなどのiOSデバイスでradius「HP-V700BT」をペアリングする場合は以下の手順です。
- 充電ケース開く
- 本体[設定]
- [Bluetooth]をON
- [その他のデバイス]を選択
- [radius「HP-V700BT」]を選択
- [ペア設定をする]を選択
操作方法
radius「HP-V700BT」は、イヤホン本体の表面アクセント部分中央がタッチセンサーになります。
タッチ部分が大きく癖がないため、慣れなくても最初から快適に利用できるでしょう。
アンビエントサウンドモード
アンビエントモード(外音取込) | 左右どちらかを3回タッチ |
外音の取込は、左右どちらかのタッチセンサーを3回タッチすることでON/OFFが切り替わります。
また、アンビエントサウンドモードに切り替えると、音楽再生した場合、自動的に音楽が止まり、OFFにすると自動で音楽が再生されるので地味に便利です。
音楽再生関連の操作一覧
音楽を再生 / 一時停止 | 左右どちらかを1回タッチ |
次の曲へ | 右イヤホンを2回タッチ |
前の曲へ | 左イヤホンを2回タッチ |
音量を上げる | 右イヤホンをロングタッチ |
音量を下げる | 左イヤホンをロングタッチ |
「HP-V500BT」同様文句なしの割り振り。
癖のなさと相まって、タッチセンサーの中ではトップクラスに操作性が高いです。
通話や電源関連の操作一覧
電話に出る | 左右どちらかを1回タッチ |
電話を切る | 左右どちらかを1回タッチ |
着信を拒否する | 左右どちらかを2回タッチ |
リセット |
ケースに入れた状態で左右20秒タッチ |
アシスタントや通話の切り替えには対応していませんが、使用頻度の高いコマンドが1~2回タッチに抑えられているので、ストレスはありません。
radius「HP-V700BT」の音質
radius「HP-V700BT」は、「HP-V500BT」と同様、やや強めの重低音に中~高音域まで厚みがあるバランスの取れたチューニングがされた音質。
とはいえ、BAドライバーを搭載しているだけあって、高音の伸びや響きがやや強めに出てきて解像感やクリア感に優れる印象です。
輪郭もしっかり出るので、50%未満の音量であれば「HP-V500BT」より音粒がしっかり聞き分けられます。
ただ、大音量だと曲によってはやや高音域が刺ささり音場も狭く感じることも。
音楽ジャンルの相性的には殆どの場合、合わないことはありませんが、音数の多いクラシックやEDMでは高音の表現的にも相性抜群。
ドライバーについては、[イヤホンのドライバーユニットの種類を徹底解説!!]をご覧くださいませ!
- 重低音やや強め
- 高音域が輪郭や解像感が高い
- 音場は標準的
「外音取り込み」
radius「HP-V700BT」の外音取込は、低音から高音までバランス良く取り込んでくれるので、声が聴き取りやすくかなり実用的。
外音取込独特の「サー」という音も耳から離れて鳴っている感じなので疲れも感じにくいです。
また、アンビエントモードのON/OFFので音楽も自動で止まり再生もされるので、外で使う時に地味に便利。
radius「HP-V700BT」の使用感
それではradius「HP-V700BT」の使用感をまとめていきます。
結論からいうと、高音の輪郭や解像感が優れていて音質は良く、下位モデルの「HP-V500BT」とは、高音部分で差があるため、高音のクリアな解像感が好きな方だと満足度が高い気がします。
特にクラシックやEDMを聴く機会が多い場合は、派手さのあるradius「HP-V700BT」の方が合っているので、聴く音楽ジャンルによってどちらが良いかは評価が分かれるでしょう。
独特な「装着感」
厚めで耳の奥まで入る形状のため、ハマれば高い安定感を得られます。
一方、イヤホン自体と耳の接点が殆どないため、心理的な安心感は得にくいかも知れません。
また、耳の奥まで入る厚めのイヤーピースのお陰で遮音性は文句なし!!
場所を選ばず利用できる「接続速度と安定性」
Qualcommの最新チップQCC3040を搭載しているだけに、接続速度、安定感共に快適に利用できます。
電車や駅構内でも途切れる可能性は低いでしょう!
騒音以外は問題ない「通話音質」
クリア感や解像感もある程度確保されているので、屋内であれば仕事でも安心して使うことができます。
屋外でも強風や騒音がなければ、やや解像感は落ちるものの利用可能。
ただ、騒音が大きいと「HP-V500BT」と同様、ノイズキャンセルが上手く効かず声も騒音も小さくなるため、快適には利用できません。
トップクラスの「連続再生時間と充電ケース」
連続再生時間が11時間、ケース込みでは50時間とどちらもヘビーな使い方でも余裕で使える再生時間を確保しています。
充電ケースはやや大きいものの、50時間分のバッテリーがあるので、充電頻度を減らせるのでカバンを持っている人ならメリットも大きいです。
また、音量40%で約10時間利用しても20%の残量が残っているため、イヤホン単体でも丸1日音楽を楽しめます。
ただし、aptX Adaptiveで接続している場合は、2~3割ほどバッテリーは短くなるので、気をつけましょう。
ゲーム以外は問題ない「遅延」
Xiaomi「Redmi Note 9S」に接続しYouTubeを視聴しながら音のズレを確認しましたが、音のズレを感じることはありません。
また、Androidの場合デバイスによって対応コーデックが異なりますが、「Google Pixel 4a」でaptXの接続で試しても殆ど同じ結果でした。
AndroidスマホがaptX Adaptiveに対応しているか確認方法は、[Bluetoothのコーデックの音質と確認方法を徹底解説!!]をご覧くださいませ。
radius「HP-V700BT」と「HP-V500BT」
の違い
BAドライバーや外音取込に対応したradius「HP-V700BT」と下位モデルの「HP-V500BT」。
デザインや基本スペックは殆ど同じですが、違いが気になるので以下の表にまとめました。
「HP-V700BT」 | 「HP-V500BT」 | |
インピーダンス | 7.5Ω | 16Ω |
外音取込 | 対応 | 非対応 |
ドライバー | BA+ダイナミック | ダイナミック |
音質 | 重低音+高音の輪郭 | 重低音+バランス |
ドライバーと外音取込を除くと違いはインピーダンス。
radius「HP-V700BT」の方がインピーダンスが低いため、実用上気にならないレベルのノイズが入ったようです。
音質的には好みの差ぐらいで大きな違いはないため、約4,000円の差を外音取込に感じるかどうかが選ぶ時の判断材料といえるでしょう。
radius「HP-V700BT」がおすすめの人
radius「HP-V700BT」は、音質重視でBAドライバーや外音取込機能を重視する人におすすめ。
外音取込は、高音が響くタイプではないため、快適に利用できますし、BAドライバーを採用したことで高音の輪郭やはっきりして「HP-V500BT」より派手さが増しています。
反面、コンパニオンアプリやノイズキャンセリングに対応していないため、コスパ的にはやや厳しく約4,000円安い「HP-V500BT」の完成度が高いため、外音取込を重視しない場合は避けたほうが良いでしょう。
とはいえ、BAドライバーから出る高音に魅力を感じればそれだけでも買ってみる価値はあり!
radius「HP-V700BT」レビューのまとめ
radius「HP-V700BT」は、BAドライバーを搭載したことで高音は良く鳴っていて音数が多いとより実感できます。
バランス的には「HP-V500BT」も完成度が高く、外音取込に約4,000円の価値を感じるかどうかが判断ポイントになりそうです。
ただ、同価格帯で外音取込対応モデルで比べると連続再生時間も長く、aptX Adaptiveに対応しているのが強み。