10,000円未満で強力なノイズキャンセリングと操作性の高いコンパニオンアプリに対応した完全ワイヤレスイヤホンは殆どありません。
しかし、両方の条件を満たすモデルがAnker「Soundcore Life A2 NC」。
ベストセラーモデルの後継機Anker「Soundcore Liberty Air 2 Pro」と1/20に同時発売したので少し、インパクトは薄いですがコスパは圧倒的!
ということで、今回は1万円未満にも関わらず強力なノイズキャンセリング性能を備え、Soundcoreアプリで音質も変更できるAnker「Soundcore Life A2 NC」をレビューしていきます。
また、同一発売のノイズキャンセリング搭載モデルが気になる人は[Anker「Soundcore Liberty Air 2 Pro」レビュー!!]をご覧くださいませ!
実際に使ってレビューしたモデルの中から抽出しています。
Anker「Soundcore Life A2 NC」の概要
「Soundcore Life A2 NC」は、コスパの高さで人気のAnker「Soundcore Life」シリーズ初のノイズキャンセリグ対応完全ワイヤレスイヤホン。
10,000円未満とは思えない強力なノイズキャンセリングや10分で1.5時間再生可能な急速充電にも対応しユーザビリティーは大幅に進化。
また、「Soundcore Life P2」では対応していなかった、Soundcoreアプリに対応したことで、イコライザーを使い音質を自分の好みに変えることも可能です。
- ANC対応(ウルトラノイズキャンセリング)
- 外音取り込み対応
- コンパニオンアプリ「Soundcore」対応
- 10分で1.5時間再生可能な急速充電対応
Anker「Soundcore Life A2 NC」のスペック
商品名 | Anker「Soundcore Life A2 NC」 |
連続再生時間 | 最大7時間/6時間(ANC/外音取込モード) |
ケース込再生時間 |
最大35時間/30時間(ANC/外音取込モード)
|
急速充電 | 10分の充電で1.5時間再生 |
Bluetooth | Bluetooth5.0 |
コーデック | AAC/SBC |
ドライバ | 11mm/ダイナミックドライバー |
インピーダンス | 16Ω |
タイプ | カナル型 |
左右同時伝送 | 不明 |
ノイズキャンセリング | 対応(ウルトラノイズキャンセリング) |
外音取り込み | 対応 |
通話ノイズキャンセリング | 対応/6マイク |
マルチペアリング | 対応 |
マルチポイント接続 | 非対応 |
インターフェイス | USB/TypeC |
防水性能 | IPX5 |
操作 | タッチセンサー |
連携アプリ/イコライザ | Soundcoreアプリ |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
チップセット | 非公表 |
バッテリー容量 | イヤホン55mAh×2/ケース750mAh |
重量 | 片耳6g 充電ケース56g |
カラー | ブラック |
その他機能 | 非対応 |
販売先 | Amazon |
ハード的には11mmのドライバーを採用している以外には、特筆すべきポイントは少ないものの、コンパニオンアプリのSoundcoreに対応しているおかげでイコライザーで音質変えれるのが最大のポイント。
しかも、ノイズキャンセリングも対応してるので、10,000円未満のカテゴリーだと現状唯一の選択肢といえるでしょう。
Anker「Soundcore Life A2 NC」のデザインチェック
まずは、イヤーウィングが使えるAnker「Soundcore Life A2 NC」のデザインを開封から観て行きましょう!
価格相応の「化粧箱」
化粧箱は薄めのパッケージなので値段相応。
少しごちゃごちゃしているためあまり良いデザインには見えません。
化粧箱を開けると内側はプラスチックケース。
イヤーピースやイヤーウィングがビニール袋ではなく、ケースに入っているのがさすが!
英語が多い「同梱物」
Anker「Soundcore Life A2 NC」の同梱物は以下の通り。
- イヤホン本体×1
- 充電ケース×1
- イヤーピース×5
- イヤーウィング×3
- USB/TypeA-TypeC充電ケーブル×1
- 多言語Quick Start Guide×1
- カスタマーサポート×1
- 認証×1
Quick Start Guideは、英語ベースで日本語部分もありますが、文字が小さくあまり見やすくはありません。
サポート用の紙は全て英語なのでこの辺りのユーザビリティーは微妙です。
Ankerの場合製品によって日本語対応のムラがありますね。
メタリックがアクセントの「本体」
前方にやや伸びたデザイン。
マイクのある前方部分がメタリックになっていてアクセントになっています。
背面は耳の部分が光沢加工でイヤーウィングが境目になっています。
「Soundcore Liberty Air 2 Pro」と比べるとチグハグな感じで一体感がないので、デザインでは差をつけれられているいる印象です。
厚さも硬さも標準的な「イヤーピース」
質感は厚さも硬さも標準的イヤーピースは、イヤホンに付属しているのも含めて5種類。
Ankerは基本的に多めにイヤーピースが付属するので、サイズで不満が出ることは少ないでしょう!
安定感を高める「イヤーウィング」
イヤーウィングは3種類。
サイズ差も絶妙なので殆どの人の耳に合うでしょう!
平べったい「充電ケース」
充電ケースは横置きで薄いタイプ。
サイズはやや大きいもの、平べったく厚みがないため、ポケットに入れて持ち運びも余裕で可能です。
スライド式を採用した「Soundcore Liberty Air 2 Pro」と異なり、縦開きなのでユーザビリティーはちょっと落ちます。
また、イヤホンを入れる向きが慣れるまでちょっと分かりくいです。
キャップ付きの「インターフェース」
充電インターフェースは、USB/TypeCを採用し上記写真のようにキャップを外して充電するタイプ。
充電インターフェースの保護という意味ではプラスですが、ワイヤレス充電に対応していないため、日々の充電でキャップを外す必要が有り好みが分かれそうな部分です。
視認性も輝度も高い「LEDランプ」
LEDランプは、イヤホンも充電ケースもホワイト点灯。
イヤホンのLEDのは若干輝度が低いものの、充電ケースのインジケータLEDは奥まっているのにも関わらずどの角度からでも確認可能なぐらい視認性は良好です。
また、充電ケースのインジケーターは以下の4つの点灯で残量が分かります。
- 3つ点灯→70%以上
- 2つ点灯→30~70%
- 1つ点灯→10~30%
- 点滅→10%未満
標準的な「重量」
イヤホンはイヤーウィングを含めて13g、充電ケースは56gと750mAhのバッテリー容量を考えると軽量といえる水準。
それより、充電ケースの形状の厚みが薄いのが持ち運びの時に優位です。
Anker「Soundcore Life A2 NC」の使い方
続いて、Anker「Soundcore Life A2 NC」ペアリング方法やタッチセンターを使った音楽や通話関連のコマンドの使い方を解説していきます。
ペアリング方法
Anker「Soundcore Life A2 NC」は、充電ケースを開くとペアリングモードに移行、イヤホンLEDの白点滅を確認したらスマホ側でペアリングしていきます。
Bluetoothの接続が上手く行かない時や別のデバイスでペアリングしたい時は、充電ケースにイヤホンを戻しケースを開けた状態で以下の方法をお試しくださいませ。
- Bluetoothの接続が上手く行かない時→背面のボタンを10秒長押し「リセット」
- 別のデバイスでペアリングしたい時→背面のボタンを3秒長押し「リペアリング」
Bluetoothのペアリングや接続できない時の解決方法を徹底解説!!
Androidのペアリング手順
Androidスマホのペアリングは以下の手順でお試しくださいませ!
- 充電ケース開く
- [設定]を開く
- [Bluetooth]を選択
- [新しいデバイスとペア設定]を選択
- [「Soundcore Life A2 NC」]を選択
- [ペア設定をする]を選択
iPhoneのペリング手順
iPhoneなどのiOSデバイスでペアリングする場合は以下の手順です。
- 充電ケース開く
- 本体[設定]
- [Bluetooth]をON
- [その他のデバイス]を選択
- [「Soundcore Life A2 NC」]を選択
- [ペア設定をする]を選択
操作方法
Anker「Soundcore Life A2 NC」は、イヤホン表面のロゴの部分がタッチセンサーになっていてサイズが大きいので、感度の良さも相まって操作性は高いです。
また、これから紹介するコマンドはデフォルト状態のコマンドになりますが、後述するSoundcoreアプリから好みの操作や配置に変更できるので気に入らない場合は早めに変更してしまいましょう!
ただし、1回タッチや3回タッチのコマンドには対応していないため、優先順位を付けて選択するしかありません。
ノイズキャンセリングと外音取込の操作一覧
ANC/外音取込/ノーマルの切り替え | 左右どちらか2秒ロングタッチ |
Anker「Soundcore Life A2 NC」は、最初の状態がANC(ノイズキャンセリング)。
2秒ロングタッチすると上記表の順番でモード切り替えが可能です。
音楽再生関連の操作一覧
音楽を再生 / 一時停止 | 右イヤホンを2回タッチ |
次の曲へ | 左イヤホンを2回タッチ |
2回タッチのコマンドはこの2つだけ。
Soundcoreアプリから曲戻しや音量も選択でき、絞ってあるので覚えやすい反面、ヘビーユーザーだと物足りないでしょう。
通話や電源関連の操作一覧
電話に出る/切り替え | 左右どちらかを2回タッチ |
電話を切る/着信拒否/保留切り替え | 左右どちらかを2秒ロングタッチ |
通話関連はコマンドを重複させることで基本的に使う動作には対応しています。
また、通話関連のコマンドはSoundcoreアプリからでも変更できません。
Anker「Soundcore Life A2 NC」のSoundcoreアプリ
Anker「Soundcore Life A2 NC」で利用できるSoundcoreアプリの機能は以下の通り。
- 機能やバグの修正ができるファームウェアの更新
- タッチセンサーのコマンドのカスタマイズ
- ノイズキャンセリングの設定
- 音質の変えられるイコライザー機能
「Soundcore Liberty Air 2 Pro」と比べるとノイズキャンセリングのカスタムや「HearID2.0」の機能は省かれていますが、10,000円未満のモデルとしては圧倒的に多機能なので積極的に利用しましょう!
また、アプリとの接続はペアリング完了後、アプリ側で「Soundcore Life A2 NC」を選ぶと自動的に接続されます。
ファームウェアの更新
Soundcoreアプリとの接続が完了したら最初にしたいのがファームウェアアップデート。
3~5分ほどでアップデートは終わり機能が追加されることもあるので、カスタマイズ前に終わらせておきましょう!
手順は以下の通りです。
- メイン画面の[…]をタップ
- [フェームウェアを更新する]を選択
- [インストール]をタップ
カスタマイズ
メイン画面でモード設定やコントロールを選ぶとAnker「Soundcore Life A2 NC」の目玉機能ノイズキャンセリングや外音取り込みのモード選択やタッチコマンドの変更が可能です。
ノイズキャンセリングでは、[交通機関][屋内][屋外]の3種類、外音取り込みは[全ての外音]と[音声フォーカス]の2種類から選択可能で利用環境に合わせて選んでおけばデフォルトで利用できます。
また、コントロールからはデフォルトでは利用できなかった曲戻しや音量、音声アシスタントも選ぶことが可能です。
イコライザー
イコライザーは、プリセットされた22種類のチューニングに加え、8段階で周波数を調整できるカスタムにより自分好みの音質を作ることができます。
また、自分でチューニングした設定は複数保存できるため、音楽ジャンルに合わせて好みの音質を作って楽しむなどの使い方も可能です。
イコライザーに詳しく知りたい場合は、[イコライザーとは?]をご覧くださいませ。
Anker「Soundcore Life A2 NC」の音質
Anker「Soundcore Life A2 NC」は、低音域と高音域がやや強めのドンシャリ系の音質。
中音域の下の方が少し弱く、中音域の上の方が強く出るため、クリア感や解像感を残しつつ少し派手さを抑えたチューニングになっています。
また、「Soundcore Liberty Air 2 Pro」とは殆ど同じ傾向のチューニングですが、中音域の上の方がやや強めな分、音場や派手さではやや劣る代わりに少しマイルド傾向。
結構バランスが取れているので、どのジャンルでの楽しめる10,000円未満とは思えない音質です。
また、Soundcoreアプリのイコライザーも使えるので、万人向けといえるでしょう。
- 低音域と高音域がやや強め
- ドンシャリ傾向の音質
- 解像感と音場はそこそこ
価格関係なく強い「ノイズキャンセリング」
ANC(ノイズキャンセリング)は10,000円未満とか価格を考慮する必要なくかなり強めにノイズをカットしてくれます。
特にエアコンやファンなどの風切り音や自動車が走行している時に出る低音には効果大。
上位モデルの「Soundcore Liberty Air 2 Pro」とも遜色ないレベルなだけでなく、遮音性を考えると若干上回ります。
また、Soundcoreアプリはウィジェットにも対応しているため、ノイズキャンセリングのモードを切り替えて使いたい場合は利用しましょう。
ANCの仕組みについては[「ノイズキャンセリング」とは?外音を打ち消す仕組みを徹底解説!!]を御覧くださいませ!
ボリュームが足りない「外音取り込み」
ノイズキャンセリングの性能と比べてしまうと外音取り込みは弱め。
ノイズ音も少なく比較的バランス良く音を拾ってくるものの、ボリュームが足りずやや聞き取りにくい印象。
[音声フォーカス]モードは、少しボリュームが足りないレベルですが、[全ての外音]だと満足できるレベルではないです。
Anker「Soundcore Life A2 NC」の使用感
それでは、Anker「Soundcore Life A2 NC」の使用感をまとめていきます。
結論からいうと、ノイズキャンセリングが強力でSoundcoreアプリを使い音質のチューニングができるため、10,000円未満のモデルではずば抜けています。
ワイヤレス充電がなかったり質感で「Soundcore Liberty Air 2 Pro」には劣るものの、気にしない場合はこちらのが満足度が高いでしょう。
絶妙な「装着感」
イヤーウィングが付いているので安定感が高く、圧迫感が適度にあるのでフィット感は上々。
また、装着時のポジションを調整しなくてもフィットし遮音性も確保されているので、ノイズキャンセリングとも相性が良いです。
十分な性能の「接続速度と安定性」
一般的な環境では接続速度も安定性も問題なし。
接続速度に関してはケースを開けた状態からペアリングを開始するので、耳へ付けるときには既に接続されていて体感的に速く感じます。
優秀な「通話音質」
「Soundcore Liberty Air 2 Pro」とほぼ同等で、解像感や音域のバランスがかなり優れています。
また、6つマイクでのノイズキャンセリングしてくれるおかげか、屋外で多少騒音が有るぐらいでは適度に声以外のノイズを打ち消してくれるため、屋内でのオンライン会議や屋外での仕事の電話でも十分利用可能。
ANCでは少し長い「連続再生時間と充電ケース」
ノーマルモードで7時間、ANCや外音取り込み時は6時間利用できるので、標準的か少し長いぐらい。
実際50%の音量で試してみたところ、ノーマルモードがほぼ公称値通りで、ANCのが5時間20分と少し短めですが環境によっても変わると思うので実用上問題ない範囲です。
また、左右同時伝送の記載は有りませんでしたが、Soundcoreアプリでバッテリーの減りを確認すると殆ど同じ減り方をしているので、ロールスワッピングか左右同時伝送に対応しているのかも知れません。
動画なら問題ない「遅延」
Anker「Soundcore Life A2 NC」の対応コーデックはAACとSBCのみ。
一般的に遅延に強いと言われるaptXには対応していませんが、YouTubeやAmazonプライム・ビデオで動画を視聴する限りでは違和感を感じません。
また、aptX Adaptiveにも対応していないので、満員電車などの通信環境が悪い場所では音ズレが確認できる可能性はありますが多くの場合問題ないでしょう。
また、遅延などに影響するコーデックについて詳しく知りたい場合は[Bluetoothのコーデックの音質と確認方法を徹底解説!!]をご覧くださいませ。
Anker「Soundcore Life A2 NC」がおすすめの人
Anker「Soundcore Life A2 NC」は、10,000円未満で強力なノイズキャンセリングを使ってみたい人におすすめ。
もっと安い金額でノイズキャンセリングを搭載した完全ワイヤレスイヤホンはあるものの、性能や音質で大幅に上回るうえ、コンパニオンアプリで音質を変えられるため、多くの場合高い満足度を得られるでしょう。
反面、イヤホン自体の質感やワイヤレス充電のプライオリティーが高い場合は、約3,000円ほど価格は上がりますが、「Soundcore Liberty Air 2 Pro」を選んだ方が満足できる可能性が高いです。
Anker「Soundcore Life A2 NC」レビューのまとめ
強力なノイズキャンセリング性能と優秀なコンパニオンアプリが使えるAnker「Soundcore Life A2 NC」の登場で、10,000円未満ではなかった選択肢が出てきて、コスト重視のコスパモデルが2021年は更に激化しそうです。
ただし、ノイズキャンセリングが必要なければ、「Soundcore Liberty Air 2」やコンパニオンアプリも必要ない場合、「SOUNDPEATS Sonic」などの優秀なモデルがあるので、何を重視するか考えてから購入しましょう!