先日、うっかりキーボードの隙間にシャーペンの芯を落としてしまい、キーボード中で折れてバラバラになってしまうのも嫌なので、取り除くことを決意!
しかし、種類が違うキーボードは分解方法が異なる為、分解時は注意しなければなりません。
という事で今回は、キーボードの分解に必要なアイテムや分解から組み立て、そしてキーボードの種類ごとに注意する点なども踏まえて一連の流れを徹底解説します。
キーボードの掃除方法については以下の記事をご参照くださいませ。
キーボードを分解する前にすること
キーボードを分解する前にすることは以下の2つです。
- キーボードの電源を切る
- キーボードの写真を撮っておく
トラブルを回避するのに事前におこなっておくと良いので順を追って解説します。
キーボードの電源を切る
ワイヤレスキーボードのキートップを外す際は、キーボードの電源を切り電池は必ず抜きましょう。
キートップを外す作業中に電源が入っていると、作業中にキーボードが反応してしまいます。
また、電源を入れたまま取り外しの作業を行なうと故障やトラブルの原因になってしまうため、取り外し作業はキーボードに電力が供給されていない状況がベストです。
キーボードの写真を撮っておく
取り外しの作業の前に、キーボードの写真を撮っておきましょう!
キーボードの写真を残しておくことで、キートップを全て取り外しても付け直し作業時に写真を確認しながら作業がする事が出来、作業が楽になります。
キーボードの分解に必要なアイテム
取り外し作業の解説の前に、キーボードの分解に必要なアイテムを紹介していきます。
キートップを外す「キープラー」
「キープラー」は、キーボードのキートップを引き抜く為の専用の道具です。
アマゾンなどでも比較的安めに購入できるため持っていて損はないでしょう。
外す際も「キープラー」を使うことでキートップに力が均等にかかり、傷つける可能性が減り、複数のキートップを引き抜く際も楽に作業が出来るのでおすすめです!
細かな作業で役立つ「ピンセット」
「ピンセット」は、主に薄型キーボードのキートップを外す時や組み立てる際に大活躍するアイテム。
パンタグラフ方式の場合は、キートップが非常に薄く特殊な構造でキーが備え付けられているため、指で無理に引っ張るとキートップの裏面やスイッチ側が割れてしまうことがあります。
そのため、「ピンセット」を使うと細かな作業でも力加減を調節しやすくなるので、こちらもあると便利です。
キートップの構造によっては効果が良い「マイナスドライバー」
「キープラー」がない場合は、「マイナスドライバー」でも代替出来ます。
使い方は非常に簡単で、キーの間に差し込んでテコの原理で外すことが可能です。
形状やキートップの構造によっては、「マイナスドライバー」の方が素早く簡単に取り外しできる事もあります。
また、薄型のキーボードの時は「マイナスドライバー」と「ピンセット」との組み合わせはかなり相性が良いため細かな作業もしやすくなります。
ただし、「マイナスドライバー」の先端部分は硬い作りの物が多く、取り外す際にキートップを傷つけてしまう可能性があるので力加減は気をつけましょう。
マイナスドライバーの代替に「プラスドライバー」
「プラスドライバー」の使用方法は「マイナスドライバー」と同様にテコの原理で外すことが可能です。
しかし、「プラスドライバー」は先端が平らではないため、キーの間に無理やり入れ込むと本体やキートップを傷つけてしまう可能性があり、扱う難易度は高くなります。
「マイナスドライバー」を持っていいない時や新たに購入するのが面倒くさい場合は一度プ「プラスドライバー」で試してから判断するのも有りでしょう。
準備も面倒で最悪壊れてもいい場合は「素手」
最終兵器素手です!
お金もかからず、力加減においても直接感覚が伝わってきます。
力加減を間違ってキートップを傷つけてしまったり、爪を痛めてしまう可能性があるので複数個のキートップを外す場合はおすすめできません。
キーボードのキートップの外し方と分解方法
準備出来たら次は実際に取り外していきます。
今回はキーボードを種類別に分けて、「キープラー」「マイナスライバー」「素手」の3つを使ってキーボードのキートップの取り外しと分解をしてみました。
「静電容量無接点方式」のキーボードは持っていないため試せませんでしたが、「メンブレン、パンタグラフ、メカニカル」のキーボードで試した結果を解説するので参考になれば幸いです。
※ノートパソコンのアイソレーションタイプは、キートップの分解が困難な場合があるため、専門店などで依頼するのことをおすすめします。
メンブレン:静電容量無接点方式の外し方
それでは、メンブレンや静電容量無接点方式のキートップの取り外し方をアイテム毎に実践していきます。
キープラー
「キープラー」を使うと安定して取り外せました。
ちなみに今回取り外しをしたキーボードは、エレコムの「tk-fdm088tbk」です。
キートップの間に「キープラー」を潜り込ませ、次に「キープラー」を少し回してキートップの両方の角を掴み垂直に上に引っ張ると綺麗に外す事が出来ます。
また、キーボード本体の中心を掴むことで、キートップを引っ張り上げる際により安定しやすくなりスムーズに作業を行なう事が可能でした。
エレコムの「tk-fdm088tbk」については以下のレビュー記事を御覧くださいませ。
マイナスドライバー
キーボードの作りにもよると思いますが、「マイナスドライバー」が今回最も簡単に取り外す事が可能でした。
キートップの間に「マイナスドライバー」を差し込んで少し傾けると「ポンっ」と取り外せます。
ただし、無理に差し込んでしまうと本体とキートップを傷つけてしまったり、力の入れ加減を間違えるとキートップの軸の部分も壊してしまう可能性もあるので気をつけましょう。
素手
というかほぼ無理やりじゃないと外れません。
勿論キーボードの作りによりますが、一般的なメンブレンの場合溝が深い構造になっているのは殆どの場合素手では困難と考えておいた方が良いでしょう!
ノートパソコン:パンタグラフ方式の外し方
次にノートパソコンやパンタグラフ方式のキートップの取り外しを実践していきます。
※今回ノートパソコンのパンタグラフを使用していますのでご了承くださいませ。
キープラー
つけられているパンタグラフの構造にもよりますが、外し方にコツが必要です。
また、パンタグラフの場合は、メーカーなどにより外す方法や方向が大幅に異なるため気をつけましょう。
無理に外すと壊れます…。
ちなみに上記画像のノートパソコンのパンタグラフは、「キープラー」を潜り込ませてキートップ両方の角をつかみ、少し上に持ち上げた後に、左右のどちらかに斜め45度にゆっくりと引っ張り上げると「パチッ」と取り外せました。
上方向に力任せに引っ張ろうとすると構造上パンタグラフ部分が壊れますので、かなり注意が必要です。
マイナスドライバー
今回、取り外しに使用したノートパソコンのキーボードでも、「マイナスドライバー」が最も簡単に取り外せました。
キートップの間に潜り込ませたのちに「マイナスドライバー」を回すことでキートップが浮き上がり取り外す事が可能です。
ただし、パンタグラフの場合、つけられている方向で取り外しやすさが変わり、無理に取り外そうとすると壊れてしまう可能性があるので絶対にやめましょう!
素手
感覚が直に伝わるため慎重に取り外し作業ができますが、こちらも無理に取り外ししない方が良いです。
「キープラー」同様にキートップの間に爪を引っ掛けて斜めに45度に引っ張り上げることで取り外すことができます。
また、パンタグラフの場合、壊れるリスクがあるため力加減が非常に難しかく、手持ちのアイソレーションタイプのキーボード「ウルトラスリム Bluetooth ワイヤレスキーボード」では硬すぎて素手で外すことは出来ませんでした。
「ウルトラスリム Bluetooth ワイヤレスキーボード」については以下のレビュー記事を御覧くださいませ。
メカニカル方式の外し方
最後に、メカニカル方式のキートップを外していきます。
メカニカルキーボードの軸についてはこちらをご参照くださいませ。
キープラー
メンブレンや静電容量無接点方式と同様に「キープラー」は安心して取り外せました。
今回、私の使用したメカニカルは薄型青軸の「HV KB395L JP」というキーボードで、キートップを2つの爪で固定している特殊なメカニカルですが問題なく取り外す事ができました。
薄型のタイプでも問題なく取り外せたのでおすすめです。
マイナスドライバー
薄型青軸のキーボードも「マイナスドライバー」で一番簡単に取り外せました。
薄型なためパンタグラフ同様にキートップの間に潜り込ませたのちに、「マイナスドライバー」を回すことで飛ぶように外れます。
相性のも問題もありますが、キートップに長さがある程度あるものは、「マイナスドライバー」を使うのが最も簡単で早く外すことが可能でした。
勿論、全てのケースで当てはまるわけではないのでご了承くださいませ。
素手
薄型青軸の「HV KB395L JP」では、ロープロファイル構造のためキートップが短く下に爪を潜り込ませるのが容易に行え、素手でも比較的簡単に取り外すことが可能でした。
逆に一般的なキーストロークのメカニカルの場合はメンブレンの「tk-fdm088tbk」と同様指や爪が入りにくいので無理せず工具に頼った方が良いでしょう!
キーボードの付け方と組み立て
キーボードの取り外と分解ができたら、次はキースイッチの付け方と組み立てです!
こちらもキーボードの種類別に組み立てていきます。
事前に撮った写真でキートップの位置や配置を確認しながら組み立ててましょう。
メンブレン:静電容量無接点方式
予め撮った写真の通りに本体にキートップを差し込めば問題なくはめ込めこむ事が可能です。
組み立て作業は[Enter]キーなど大きめのキートップを最初のうちに行なう事ををおすすめします。
なぜなら、大きめのキートップは金具がついているので、間違ってはめ込んでもスペースが広がっている最初にはめ込んでしまうと楽に外すことが可能だからです。
ノートパソコン:パンタグラフ方式
パンタグラフ方式も予め撮った写真のとおりに本体にキートップを押し込めば問題なくはめ込む事が可能です。
キートップが薄いため、素手での作業が困難な場合は「ピンセット」などで位置を調整してから押し込むと「パチッパチッ」とは収まります。
メンブレン同様[Enter]キーなどの大きめのキートップには、金具がついているので先に金具の位置を注意しながらはめ込みましょう。
メカニカル方式
メカニカル方式も予め撮った写真のとおりに本体にキートップを差し込めば問題なくはめ込めこむ事が可能です。
他の構造同様に金具なついており、中には[Enter]キーに金具が2個ついている場合もあるため金具の組み合わせや位置を確認してからはめ込みましょう。
金具が付いているキーは若干面倒ですが、はめ込む際は押し込むだけなので位置さえ把握すれば簡単に終わります。
キーボードの外し方と分解方法のまとめ
自分の不注意で取り外しと分解をする羽目になってしまいましたが、意外と簡単にキートップは外す事ができ一安心です。
(※パンタグラフを除く)
実際にやってみるとキーボードの種類によって取り外し方の方法やコツがあるのだと感じました。
パンタグラフはメーカーによって取り外しの方向が異なるため、較的難易度が高く、無理に取り外しをするとキートップやパンタグラフが割れてしまいます。
少し触って取り外しの方向がわからない場合はメーカーに依頼するほうが無難ですね。
ちなみに今回最も活躍したのが「マイナスドライバー」で、使い方や力加減のコントロールが上手く出来れば最高のアイテムに化けますね(笑)。
というか、次からは「マイナスドライバー」だけでも良いかと思うレベルです。
今回キーボードを取り外して中のゴミが気になってしまったので、次はキーボードの掃除を試して見ようと思います。