2020年は10,000円を切る低価格のANC(ノイズキャンセリング)に対応した完全ワイヤレスイヤホンが登場。
しかし、高額なトップクラスのモデルと比べるとやや劣ると言わざる終えません。
そんな中トップクラスのANC性能を低価格で実現したのが「EarFun Air Pro」。
完成度の高かった「EarFun Air」のProモデルということで期待大です。
ということで、今回は「EarFun Air Pro」のANC性能や使い勝手などレビューしていきます。
EarFunの最新フラグシップモデルは、「EarFun Air Pro 2」を廉価モデル「EarFun Free Pro 2」はご覧くださいませ。

実際に使ってレビューしたモデルの中から抽出しています。
※サンプル提供:EarFun
「EarFun Air Pro」の概要

「EarFun Air Pro」は、2018年に設立し「CES 2020 イノベーションアワード」の賞を獲得するなど音質とコスパに優れる「EarFun」初のANC対応完全ワイヤレスイヤホン。
8,000円未満の低価格ながら最大38db低減するANCと6つのマイクによる品質の高い通話性能を実現しています。
また、ANCモードでも最大7時間の連続再生時間を確保し、10分の充電で1.5時間利用できる急速充電や、イヤホンを外すと音楽が止まる自動装着検出機能など完成度の高いイヤホンといえるでしょう。
- 最大38db低減可能なANC
- 6つのマイクによる品質の高い音質通話
- 急速充電&自動装着検出機能に対応
「EarFun Air Pro」のスペック

商品名 | 「EarFun Air Pro」 |
連続再生時間 | 9時間/7時間(ANCモード) |
ケース込再生時間 | 最大32時間/25時間(ANCモード) |
急速充電 | 10分の充電で1.5時間使用可能 |
Bluetooth | Bluetooth5.0 |
コーデック | AAC/SBC |
ドライバ |
10mm径のダイナミックドライバー+複合振動板
|
タイプ | カナル型 |
左右同時伝送 | 非対応 |
ノイズキャンセリング | ANC対応38dB |
外音取り込み | 対応 |
通話ノイズキャンセリング | 対応/6マイク |
マルチペアリング | 対応 |
マルチポイント接続 | 非対応 |
インターフェース | USB/TypeC |
防水性能 | IPX5 |
操作 | 加速度センサー |
連携アプリ/イコライザ | 非対応 |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
ペアリング | リレー伝送? |
チップセット | 不明 |
バッテリー容量 | イヤホン60mAh×2/ケース500mAh |
重量 | イヤホン+ケース重量 53g |
その他機能 | 自動装着検出機能 |
販売先 | Amazon |
左右同時伝送は商品ページでも記載がなくチップセット不明なので、おそらく非対応。
そのため長時間再生は苦手そうですが、最大9時間の連続再生と毎日ヘビーに使う場合地味に便利な充急速充電に対応しているので、メインで利用できる完成度!
また、防水はIPX5のため、水没には耐えられませんが雨や汗などであれば問題ないので耐久力は十分でしょう。
「EarFun Air Pro」のデザインチェック
まずは、特殊なうどん型形状を採用した「EarFun Air Pro」のデザインから見ていきましょう!
堅牢でマグネット採用の「外箱」

外箱は「EarFun Air」に引き続きマグネットで開閉し堅牢な作りなので、間違いなく価格帯以上のクオリティーで高級感有り!

ケースを開けると黒のマットな紙素材のケースに説明書やイヤーピースが入っていて安っぽさがありません。
また、イヤホン本体は「EarFun Air」の時と異なり充電ケース内に入っています。
統一感のある「同梱物」

「EarFun Air Pro」の同梱物は以下の通り。
- イヤホン本体×1
- 充電ケース×1
- USB/typeA-TypeCケーブル×1
- イヤーピース×3
- 多言語取り扱い説明書
- カスタマーカード
オレンジがかった黄色のアクセントカラーのカスタマーカードが外箱のアクセントカラーとマッチしていて全体的に統一感が高め。
説明書は日本語も対応しており、基本的な操作方法や故障時の対応方法まで記載されています。
独特なデザインでスタイリッシュな「本体」

イヤホン本体はうどん型ながらかなり独特なデザインで、流線型だった「EarFun Air」と比べると直線的でソリッド感のあるデザイン。
どちらかといえば男性に好まれそうなデザインです。
完全ワイヤレスイヤホンは見た目が似てしまう傾向があるので人と違うデザインが欲しい人にはたまらないでしょう!

背面は耳に密着する部分なので流線型。
黒の丸い部分が赤外線の自動装着検出機能になっています。
横置きで丸みがある「充電ケース」

イヤホン本体と異なり充電ケースは丸みが強調されたデザインで横置き。
質感はつや消しになっていますが、「EarFun Air」より若干光沢があります。

写真の通りイヤホン上部部分はかなりスペースが確保されているため、イヤホンの取り出しは容易で実用面ではかなり便利。
また、充電ケースの上蓋部分でPSEマークなどの記載が確認できます。
厚めで柔らかい「イヤーピース」

ANC対応ということで遮音性を高めるためか、従来のEarFun製イヤホンに付属しているイヤーピースと比べると厚めにできています。
とはいえ、柔らかめの質感なので耳へ圧迫感は少ないです。
背面にUSB/TypeCを備えた充電「インターフェース」

充電インターフェイスはもちろん、USB/TypeC。
背面にあるので使い勝手も良いです。
本体にない「LEDランプ」

「EarFun Air Pro」は本体にLEDランプがない代わりに、充電ケースの真ん中に一つLEDが搭載されいます。
ペアリング時には白と緑が交互に点滅。
輝度は高くないものの視認性は問題ありません。

充電ケースのインジケーターは、背面の赤点灯のLEDランプの部分。
背面の充電インターフェースが使い勝手は良いのですが、LEDランプが充電ランプと兼用のため残量確認は面倒。
点滅による残量の目安は以下の通り。
- 赤点滅3回→60%以上
- 赤点滅2回→30%以上
- 赤点滅1回→5%以上
- 素早い赤点滅→5%未満
標準的な「重量」
- イヤホン
- 充電ケース
- イヤホン+充電ケース
実測値でイヤホン本体が12g、充電ケースが41gとANC対応や500mAhのバッテリー容量を考えるとどちらも標準的。
イヤホン、充電器共にサイズも大きくもないので、不満が出ることは少ないでしょう。
「EarFun Air Pro」の使い方

続いて、「EarFun Air Pro」のペアリング方法と加速度センサーを搭載したことで誤タッチ対策がなされたタッチコマンドの操作方法を解説していきます。
ペアリング方法

「EarFun Air Pro」では、本体にLEDランプがないためか、充電ケースを開けたら取り出さなくてもペアリングモードに入ります。
そのさい充電器のLEDが白と緑に点灯するので、確認したらスマホでセッティング可能です。
また、ペアリング始まらな場合は、充電ケースの「リセット」ボタンを2回タップすることでLEDが白/緑に点滅しペアリングモードになります。
Bluetoothのペアリングや接続できない時の解決方法を徹底解説!!
Androidのペアリング手順
Android場合以下の手順でペアリング可能です。
- 充電ケースを開く
- [設定]を開く
- [Bluetooth]を選択
- [新しいデバイスとペア設定]を選択
- [「EarFun Air Pro」]を選択
- [ペア設定をする]を選択
iPhoneのペアリング手順
iPhoneなどのiOSデバイスのペアリングは以下の手順です。
- 充電ケースを開く
- 本体[設定]
- [Bluetooth]をON
- [その他のデバイス]を選択
- [「EarFun Air Pro」]を選択
- [ペア設定をする]を選択
操作方法
「EarFun Air Pro」のタッチ操作はイヤホン本体の棒の部分で可能になっています。
タッチコマンドに特別大きな癖はないものの、一般的なタッチセンサーと異なり、加速度センサーのため「ポンっ」「ポンっ」と少し強めにタッチすると快適に利用可能!
軽く触れただけでは反応しにくいので誤作動の防止に約役立ちます。
ANCと外音取り込みの操作一覧
ノーマル/ANC/外音取込の切り替え | 左イヤホンを3回タッチ |
ANCや外音取込への切り替えは、左イヤホンを3回タッチすることで、「ノーマル」→「ANC」→「外音取込」→「ノーマル」と回転するように変更可能です。
レスポンス良く切り替わるので状況に合わせて使うと快適に音楽を楽しめます。
音楽再生関連の操作一覧
音楽を再生 / 一時停止 | 右イヤホンを2回タッチ |
次の曲へ | 右イヤホンを3回タッチ |
音楽関連のコマンドはかなり絞られていて、[再生/停止]と[曲送り]の2つのみ。
音量調整はともかく[曲戻し]は使用頻度高いと思うので、「EarFun Air Pro」の最も残念な部分です。
通話や電源関連の操作一覧
電話に出る | 左右どちらかを2回タッチ |
電話を切る | 左右どちらかを2回タッチ |
着信を拒否する | 左右どちらかを3回タッチ |
音声アシスタント | 左側を2回タッチ |
電話関連は左右どちらも利用可能でまとまりもよく覚えやすいです。
また、音楽系のジェエスチャー同様対応コマンドは少なく、通話切り替えには対応していないものの、こちらは利用頻度がかなり少ないので実用面で困るケースは少ないでしょう。
「EarFun Air Pro」の音質

「EarFun Air Pro」は、「EarFun Air」に引き続き、低音をやや強調しつつ高音までしっかり出るバランスの取れた苦手な曲調がない音質。
「EarFun Air」より中音の周波数特性が上がっているため、音に厚みが増して音場が良く解像感も上がっている印象です。
また、小音域では解像感や音の艶がなくなり、僅かに低音域にノイズが入るので10%未満の音量にはあまり向きません。
逆に、80%以上の大音量では、10mmと大きめのドライバーの影響か、音割れしないどころかより艶が出て音質が良くなります。
- やや低音は強め
- 中高音が域もしっかり伸びる優れたバランス
- 解像感の高まる大音量
- 音質が劣化してしまう小音量
価格以上の「ノイズキャンセリング」
「EarFun Air Pro」のANCは、フィードフォワードとフィードバックのハイブリッド方式で最大38db低減に相応しく強烈に効きます。
特にエアコンやキッチンなどファンの音とは非常に相性が良く、ANCにした瞬間かなりの音がカットされたのが体感で分かるので期待以上の結果です。
屋外の車などの騒音もある程度カットしてくれ、ホワイトノイズも殆ど聴こえないので、10,000円未満のANC対応完全ワイヤレスイヤホンの中では頭一つ抜けているといって良いでしょう!
また、ANCの仕組みについては[「ノイズキャンセリング」とは?外音を打ち消す仕組みを徹底解説!!]を御覧くださいませ!
違和感の少ない「外音取り込み」
「EarFun Air Pro」の外音取込は、中音域を中心に拾ってくれるので、高音が刺さるなどのストレス要素もなく比較的快適に可能!
外音取込モード時のホワイトノイズは、「サー」っとするものの、そこまで音量も大きくないため、静かな室内などでなければさほど気になりません。
また、音楽再生中に外音取込モードすると低中音域が目立たなくなるので迫力がやや損なわれる印象です。
「EarFun Air Pro」の使用感

それでは「EarFun Air Pro」を使った使用感をまとめていきます。
結論からいうと、ANCの性能や音質に加えマイク性能も非常に高く、急速充電も使えるので10,000円未満とは思えないクオリティー。
タッチ操作のコマンドの少なさと小音量時の音質の劣化が気になるものの、完全ワイヤレスイヤホンとしての基本性能がしっかりしているので、満足度の高いモデルといえるでしょう。
概ね満足な「装着感と遮音性」
「EarFun Free」と比べると装着した時の安定感やフィット感は落ちるものの、うどんタイプの形状のため、耳に嵌めやすくイヤーピースの質感的に安定していて装着感は上々。
また、イヤーピース自体の厚みが「EarFun Free」や「EarFun Air」より増していて遮音性が高まっています。
普通に使える「接続速度と安定性」
通常利用もペアリング時も特にスムーズにスマホと接続してくれます。
屋内はもちろん、駅や電車内でも途切れず利用可能、最近の完全ワイヤレスイヤホンの安定性は一昔に比べるとかなり上がっているので、かなりタイミングが悪くないと途切れることはありませんね。
屋内でも屋外でも文句なしの「通話音質」
「EarFun Air Pro」の通話音質は、拡声された感じがしないため違和感なく利用することが可能です。
音声声自体を損なわず騒音などのノイズをカットしてれくる上、風などにも強いため屋外でも結構快適に利用できます。
元々「EarFun」の完全ワイヤレスイヤホンはどのモデルも通話性能が高かったですが、更にブラッシュアップされ、少し大げさに言えばスマホで通話してるのとそんな変わらないぐらいのイメージです。
スペック通りな「連続再生時間と充電ケース」
スペック上連続再生時間がノーマルモードで9時間、ANCモードで7時間ということで下手なハイエンドモデルより長め。
音量50%で大体ノーマル7割、ANC2割、外音取込1割の比率で計測したところ、9時間ほど持ったので、電池が劣化する前であればスペック通りの長時間再生が楽しめます。
また、充電が切れた場合でも、10分の充電で1.5時間利用できる急速充電機能があるので再生時間では殆ど困ることはないでしょう。
ON/OFFの切り替えが欲しい「自動装着検出機能」
「EarFun Air Pro」は、「自動装着検出機能」が付いているのでイヤホンを片耳でも外すと自動で音楽が停止され、再度装着すると音楽再生されます。
レスポンスはワンテンポ遅れるものの、外出時などは地味に便利な機能です。
ただ、屋内では外しても、そのまま再生してて欲しい状況があるため、出来れば「自動装着検出機能」のON/OFFの切り替えが欲しいところ。
気にする必要がない「遅延」
YouTubeとAmazonプライム・ビデオでリップシンクを確認しましたが、違和感なし。
そこそこ人の乗っている電車でYouTubeを視聴した時は意識した時にちょっと遅れた感じがしましたが、動画視聴レベルであれば気にすることなく利用できます。
また、遅延などに影響するコーデックについて詳しく知りたい場合は[Bluetoothのコーデックの音質と確認方法を徹底解説!!]をご覧くださいませ。
「EarFun Air Pro」がおすすめの人

「EarFun Air Pro」は、ANCと音質に加えマイク性能などの基本性能が高いため、低価格でANCを求める人や通話を利用するって人におすすめです。
逆に小音量では音質はやや劣化するので、10%未満の音量が音楽を効くのがデフォルトの人には向きません。
とはいえ、飛行機などの長時間の移動にも耐える連続再生時間と急速充電を備えてるので、独創的でスタイリッシュなデザインで選んでも問題なし!
「EarFun Air Pro」レビューのまとめ
どのモデルも完成度の高い「EarFun」初のANC対応モデルということで期待していましたが、初物とは思えないほどANCが良く効いていたので、想像以上のクオリティーでした。
また、音質のチューニングは「EarFun Free」から徐々に良くなっているので好感触です。
10,000円未満のANC対応モデルとしては頭一つ抜けています。








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