USBケーブルを刺さずに置くだけで充電できる便利なワイヤレス充電。
しかし、低価格な完全ワイヤレスでは、Qi対応ワイヤレス充電が使えるケースは稀です。
そんな中、5,000円未満でワイヤレス充電に対応したモデルが「EarFun Free」!!
ということで、今回はワイヤレレス充電に対応したコスパイヤホン「EarFun Free」進化版の音質や使い勝手やレビューしていきます。
EarFunの最新ANC対応モデルは、「EarFun Air Pro 2」や「EarFun Free Pro 2」をご覧くださいませ。
実際に使ってレビューしたモデルの中から抽出しています。
「EarFun」とは?
そもそも「EarFun」というメーカーは、2018年設立したオーディオメーカー。
まだ若い新興メーカーといえど製品開発には音響やデザイナー、音楽の専門家などを入れたチームで開発しており、「iFデザインアワード2020」や「CES 2020 イノベーション・アワード」を受賞するなど期待値の高いメーカーです。
「EarFun Free」進化版の概要
「EarFun Free」は、前モデルが存在する進化版で、ボタン操作の追加や左右どちらでもペアリング可能にするなどの進化を遂げた完全ワイヤレスイヤホン。
4,000円台の低価格モデルにも関わらずコーデックにAAC、防水はIPX7、インターフェイスにはUSB/typeCと高いコストパフォーマンスに仕上がっています。
更には、この価格帯では珍しいQi対応のワイヤレス充電や10分で2時間利用可能な急速充電にも対応ため、使い勝手も抜群。
コストカットされそうで実用面に影響する部分をしっかり対応しているため同クラスではトップクラスにコスパが高いモデルです。
- Qiワイヤレス充電対応
- 10分で2時間利用可能な急速充電対応
- 水没にも耐えられるIPX7防水対応
- USB/typeC採用
「EarFun Free」進化版のスペック
商品名 | EarFun Free[進化版] |
連続再生時間 | 6時間 |
ケース込再生時間 | 30時間 |
急速充電 | 10分の充電で2時間再生 |
Bluetooth | Bluetooth 5.0(最大15m) |
コーデック | SBC:AAC |
ドライバー | 6mm/グラフェンドライバー |
音取り込み | 非対応 |
マルチペアリング | 対応 |
マルチポイント接続 | 非対応 |
ノイズキャンセリング | 非対応 |
インターフェース | USB/TypeC ワイヤレス充電 |
防水性能 | IPX7 |
操作 | 物理ボタン |
重量 | 53g[充電ケース込] |
連携アプリ/イコライザ | 非対応 |
ワイヤレス充電 | 対応 |
その他機能 | 音声アシスタントの起動/単体利用 |
販売先 | Amazon |
価格帯を考えるとワイヤレス充電に対応している点は競争力的に強力ですね。
コスパが高いAnker「Soundcore Life P2」でもワイヤレス充電には対応してないので一つ頭抜けているのがわかります。
「EarFun Free」進化版のデザインチェック
それでは完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Free」のデザインをしっかりチェックしていきます!
配色センスが高く質感も十分な「外箱」
「外箱」は白を基調にフラット系のオレンジ配色で非常に見た目が良いです。
箱の殆どの部分はサラサラの質感ですが、商品画像部分はツルツルの質感になっているので写真では分かりにくいですが、光沢もあり見た目はバッチリ!
「内箱」もプラスチックケースではなく、真っ黒なスポンジに本体とケースが収納されています。
価格の安さと高い機能性を考えると真っ先にコストカットされそうな部分なのに、魅せ方が完璧!
必要のモノは全部入っている「同梱物」
「EarFun Free」の同梱物は以下の通りです。
- イヤホン本体
- 充電ケース
- USB/typeCケーブル
- イヤーピース×4
- 取扱い説明書
説明書はP8から日本語の記載もあるので、初めて完全ワイヤレスイヤホンを使う人でも安心できます。
丸くサラサラした「本体」
イヤホン本体は、かなり球体型なので好みが分かれそうなデザイン。
特にうどんタイプのデザインが好きな人は合わない気がしますが、白くサラサラした本体はポップな感じなのでGoogleのPixelシリーズとは相性が良さそうです。
イヤホンの裏側には、充電部分があります。
金色で光沢が強いですが、見た感じかなりしっかりコーティングされてそうなので接触不良にはなりにくそうな感じはしますね。
質感は悪くないがちょっと精度の低い「充電ケース」
「充電ケース」もイヤホン「本体」と全く同じサラサラ系の質感。
統一感も高いものの、加工精度は高くありません。
というのも、ケースを裏側をみると閉じた時の蓋の右側が少し浮いています。
販売価格を考えれば十分だと思いますが、ここまで期待感が高まって頂けにちょっと残念。
本体付属の他に替えが4つの「イヤーピース」
「EarFun Free」に付属される「イヤーピース」は種類も数も標準的。
イヤーピースの外側の長さは短く厚でとなっているので、私にはピッタリでした。
極普通の「充電ケーブル」
USB/typeCとはいえ、質感は値段なり。
端子の持つ部分はラバー素材でゴム感が強いので滑りにくく、使いやすい反面ちょっと安っぽいです。
残量が分かりやすい「LEDランプ」
充電ケースの充電ランプは輝度も高く4分割インジケーターで残量がわかるため、見やすくかなり便利。
Anker「Soundcore Life P2」だと残量がわからないので微妙に残量ランプを4分割表示してれるのは実用面でかなり優位です。
「EarFun Free」公式より5g重い「重量」
本体の重量が実測で11gとサイズを考えると思ったより軽量。
ケースもやや大きめの割に41gなので、標準的。
ただ、謎に公式より5g重い!
「EarFun Free」進化版の使い方
続いて、「EarFun Free」のペアリング方法と物理ボタンを用いた音楽などの操作方法を解説していきます。
ペアリング方法
スマホとのペアリングは一般的なBluetooth機器となんら変わりないの簡単です。
「EarFun Free」は、「イコライザー」などのアプリもないので、iPhoneとAndroidでざっくりペアリング方法をまとめます。
また、1度ペアリングしてしまえば、次回からは自動で繋がるため、ペアリングの必要はありません。
Bluetoothのペアリングや接続できない時の解決方法を徹底解説!!
iPhoneのペアリング手順
ケースからイヤホンを取り出し下記の手順で簡単にペアリング可能です。
- コントロールセンタ
- Bluetoothアイコンを長押し
- Bluetooth設定をタップ
- その他のデバイスで「EarFun Free」を確認
- 「EarFun Free」をタップ
Androidのペアリング手順
iPhoneと同様ケースからイヤホンを取り出し下記の手順で簡単にペアリング可能です。
- スマホの[設定]を開く
- [Bluetooth]を選択
- [新しいデバイスとペア設定]を選択
- [「EarFun Free」]を選択
- [ペア設定をする]を選択
操作方法
「EarFun Free」は進化版になることで、音量調整、通話切り替えなど地味に便利な機能が追加されています。
音楽再生と通話や電源関連とまとめてコマンドを整理ました。
音楽再生関連の操作一覧
音楽を 再生 / 一時停止 | 左右どちらか1回押す |
次の曲へ | 右 3回連続で押す |
前の曲へ | 左 3回連続で押す |
音量を上げる | 右側のボタンを2回押す |
音量を下げる | 左側のボタンを2回押す |
進化版で地味に便利になったのが音量調整。
コード付きの場合は外出時に何か合ってもすぐ外して首に掛けるということができますが、完全ワイヤレスイヤホンではそうはいきません。
そのため、音量を上下もフルで利用できる理想的な操作体系です。
通話や電源関連の操作一覧
電話に出る | 右側のボタンを1回押す |
電話を切る | 右側のボタンを1回押す |
電話を切り替える | 左右どちらか2回押す |
着信を拒否する | 右側のボタンを2秒長押し |
音声アシスタント | 左・右 2秒間長押し |
イヤホンの電源を切る | 左・右 5秒間長押し |
イヤホンのリセット | 左・右 8秒間長押し後充電ケース |
もっとも利用頻度が高いのが「電話を出る」と「電話を切る」でしょう。
こちらは1回のコマンドで対応できるので覚えておくと便利です。
「EarFun Free」進化版の音質
「EarFun Free」進化版は、中音域がベースとなったマイルドな音質。
低音域の比較的強く出るため、EDMやPOPSまで比較的幅広いジャンルの音楽を楽しめます。
しかし、高音域に伸びが弱いため、鮮やかさにやや欠ける印象で、勢いのある曲やロックなどの系統にはあまり合わないでしょう。
また、柔らかい音色で、極端な癖もないので、長時間の利用でも疲れにくく、価格を考えれば満足できる音質です。
- 中音域がやや強めの周波数特性
- 低音も比較的強めに出る
- 高音域が弱く解像感や派手さに欠ける
「EarFun Free」進化版の使用感
それでは「EarFun Free」進化版の使用感をまとめていきます。
結論からいうと、コマンド入力の使い勝手も良く、音質も極端な癖がなく、スペック面でもワイヤレス充電に対応していたりするため、高い次元でバランスが取れた完全ワイヤレスイヤホンといった印象。
ただ、イヤホン本体のサイズがやや大きく耳からかなりはみ出るので、見た目を気にする人はブラックモデルのが良いでしょう。
完璧!文句なし!な「装着感」
「EarFun Free」進化版で最も良かったのが「装着感」!
人により差は多少出るとは思いますが、耳の上に持ってくるイヤホン本体の形状と少し短めで厚めのイヤーピースが見事にフィットします。
このぐらいフィット感があると走ったりしても落ちる心配がないのでランニングする人にも向いているでしょう。
また、イヤピースは薄めながらイヤホンの形状が耳を完全に塞ぐため、遮音性は高くノイズキャンセリングがなくてもエアコンの風切り音などかなり聞こえなくなります。
耳に付けたらつながっているレベル「接続速度と安定性」
「EarFun Free」進化版の「接続速度」はかなり速い。
充電ケースを開ける、取り出して耳につけるといった段階でほぼ接続完了しています。
また、今の所接続ミスも起きていないので、文句なし!
安定性も高く電車などでも途切れず使えました。
試しに電子レンジを使っている時にそばに寄ったらさすがに途切れがまくりでしたが、通常利用では全く問題ないでしょう。
かなり高めの「通話音質」
聞き取りのマイクも実用上問題なし!
拡声器を使ったような反響や籠もりも少なく快適に利用できるレベル。
また、屋外での環境でも試したところ、風切り音が若干入るものの普通にノイズをカットしてれくるため、台風などの強風時じゃない通常の環境であれば相手に迷惑がかかることもないでしょう!
少し大きめで質感がやや低い「充電ケース」
「EarFun Free」進化版のケース込みの連続再生時間は、30時間かつワイヤレス充電にも対応しているため、使い勝手は悪く有りません。
とはいえ、サイズは少し大きめでポケットに入れての持ち運びにはあまり向いてなく、ホワイトのカラーのせいか質感も高くないのが、残念な部分です。
スポーツでも雨でも心配なしな「防水性能」
IPX7の防水性能を有しているので汗や雨天時に濡れてしまっても問題なし!
性能的には30分間の水没に耐えられるのでアウトドア好きにも最適な性能です。
また、フィット感が素晴らしいので「防水性能」と相まってランニングなどのスポーツ用途にピッタリでしょう!
6時間の「連続再生時間」
「EarFun Free」進化版はケース抜きの連続再生時間が6時間と完全ワイヤレスイヤホンの中では長めの部類。
音の大きさにもよりますが、真ん中より下ぐらいの音量なら実測で5時間ほど使えます。
さすがに5時間以上ぶっ続けで聞くことはないので、十分すぎる性能です。
また、10分の充電で2時間再生の急速充電機能がついているため、飛行機などの長時間利用の時に役立ちます。
実用上は問題ない「遅延」
残念ながらコーデックがSBCとAACのみ対応で、aptX非対応ですが、殆ど遅延を感じることはありません。
意識しなければほぼ気づかず、劣悪な通信環境下でなければ違和感なく利用できるレベルです。
遅延などに影響するコーデックについて詳しく知りたい場合は[Bluetoothのコーデックの音質と確認方法を徹底解説!!]をご覧くださいませ。
「EarFun Free」進化版がおすすめの人
「EarFun Free」進化版は、音質はそこそこですが、ワイヤレス充電やAACコーデック、USB/typeCなどハードウェアがしっかりしているので、コスパ重視で完全ワイヤレスイヤホンを探している人におすすめです。
急速充電やワイヤレス充電にも対応しているので、ハード面で不満が出ることはないでしょう。
逆に、音質的には高級モデルには勝てませんので、音質を重視する場合や、AirPodsなどのうどんタイプのイヤホンが好きな方にはおすすめできません。
とはいえ、同価格帯ではトップレベルのハードウェアを搭載しているので初めて完全ワイヤレスイヤホンを買うなどの入門機としてもベスト商品の一つといえるでしょう!
「EarFun Free」進化版レビューまとめ
「EarFun Free」進化版は、価格帯に見合わないハードウェアの充実度とフィット感が素晴らしい!
特に一度フィット感があったものを使ってしまうと音質と同じぐらい重要な部分だと気づくことができました。
また、通話のマイク性能も高く、ワイヤレス充電もついているので、Anker「Soundcore Life P2」も上回る部分も有り、2020年前半ではトップクラスのコスパイヤホンといえるでしょう!