低価格でGoogle Fast Pairや左右同時伝送などに対応したコスパの高い完全ワイヤレスイヤホンを連発するCOUMI。
そんなCOUMIの最新モデルはANC(アクティブノイズキャンセリング)に対応!
ANCに対応しているにも関わらず価格はいつもどおり、低価格で5,000円未満と高いコスパを実現しています。
ただ、ANCにも関わらずインナーイヤー型なのが気になるところ。
とうことで、今回はインナーイヤー型でANCに対応し、13mmのドライバーを搭載したCOUMI「TWS ANC860」をレビューしていきます。
COUMIのカナル型ANC対応モデルが気になる場合はCOUMI「Freedom Dots ANC-861」をご覧くださいませ。
実際に使ってレビューしたモデルの中から抽出しています。
サンプル提供:COUMI
COUMI「TWS ANC860」の概要
COUMI「TWS ANC860」は、高級機で搭載されるANCを低価格で実現した、COUMIの完全ワイヤレスイヤホン。
ANC対応では、珍しいインナーイヤータイプを採用し、13mmの大きめのドライバーを搭載しています。
また、通常視聴で7.5時間、ANCでも5.5時間と長時間の連続再生を可能にするなど、使い勝手も考慮された設計となっています。
- インナーイヤー型
- ANC/外音取り込み対応
- 13mmドライバー
- 長時間連続再生
- Bluetooth5.1
COUMI「TWS ANC860」のスペック
商品名 | TWS ANC860 |
連続再生時間 | 7.5時間/5.5時間(ANC) |
ケース込再生時間 | 最大41時間/30時間(ANC) |
急速充電 | 非対応 |
Bluetooth | Bluetooth5.1 |
コーデック | AAC/SBC |
ドライバ | 13mmドライバー |
左右同時伝送 | 非対応 |
音取り込み | 非対応 |
通話ノイズキャンセリング | 対応(ENC) |
マルチペアリング | 対応 |
マルチポイント接続 | 非対応 |
ノイズキャンセリング | ANC対応 |
外部音取り込み | 対応 |
インターフェイス | USB/TypeC |
防水性能 | IPX7 |
操作 | タッチセンサー |
連携アプリ/イコライザ | 非対応 |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
チップセット | Realtek社製 |
充電ケース容量 | 720mAh |
重量 | 片耳6.5g 充電ケース60g |
その他機能 | 特になし |
販売先 | Amazon |
COUMI「Ice drop TWS-817K」や「Ear Soul TWS-817A」で対応していた左右同時伝送(MCSync)は、チップセットがAirohaからRealtekに変わっているため、今回は対応していませんね。
その他のハード的ではIPX7の防水性能やUSB/TypeCと変わりなし!
一番大きい変化は、逆位相の音を当てて外部のノイズを消してくれるANCに対応した点です。
また、Bluetoothも方向探知機能が使えるBluetooth5.1に進化しています。
COUMI「TWS ANC860」のデザインチェック
まずは、COUMI「TWS ANC860」のデザインからチェックしていきましょう!
デザインが変わった「外箱」
外箱のデザインをCOUMI「Ice drop TWS-817K」などから変えてきています。
形状や質感は殆ど変わらず極端なコストカットをされた感はありません。
外側の箱を上部から開くとスポンジにスポンジの切り抜きに収まった本体が登場。
前モデルのプラスチックからスポンジへ変更されていますが、質感は高くありません。
ユーザーガイドが分かりやすい「同梱物」
COUMI「TWS ANC860」の同梱物は以下の通り。
- イヤホン本体×1
- 充電ケース
- イヤーピース×6
- 説明書×1
- ユーザーガイド×1
- 保証延長カード×1
- thanksカード×1
説明書は日本語に対応していますが、ユーザーガイドは英語のみ。
とはいえ、図と絵に加え色もついているため、英語がわからなくても十分分かりやすい作りになっています。
濃いグレーとブラックのツートンカラーの「本体」
イヤホン本体の形状は、平坦な豆型。
ドライバー部分から下に伸びているため、太めのうどんに近い感覚です。
サイズ的にはANCに対応したためか、本体が小さかった「Ear Soul TWS-817A」より大きくなっています。
また、表明はグレーでタッチセンサー部分は、分かりやすくブラックです。
耳側は、ブラックで統一。
イヤピースの形状から、カナル型に見えますがインナーイヤー型です。
イヤーピースを外すとインナーイヤー型なのがよく分かりますね。
このまま、利用することもできますが、遮音性がなくなるのでイヤーピースは、ANC利用時は必須です。
小刻みに6種類用意された「イヤーピース」
イヤーピースは、本体に付属している分を含めて6種類。
かなりサイズが小刻みに用意されていてるため、自分の耳に合うものが見つかる可能性が高いです。
ただし、小刻みすぎるためよく見ないとサイズの違いがわかないので、左右のペアには注意化が必要。
ストラップがついた「充電ケース」
形状的には横入れタイプで「Ice drop TWS-817K」に酷似。
また、750mAhと充電ケースの中では比較的容量が大きいためか、サイズも少し大きめです。
最も気になるのはストラップ。
使ってみると意外と便利なのですが、本体と一緒に成形されているため、取り外しが不可!
ストラップが必要で、デザインが気に入っている人は問題ないでしょうけど、不要だったりデザインが気に入らない場合かなりマイナスに…。
「ストラップホールだけで良かったのでは?」と思ってしまいます。
USB/TypeCを「インターフェイス」
USB/TypeCの位置は背面。
横や裏面ではないので使い勝手は上々です。
ケースのランプ位置が微妙な「LEDランプ」
本体のLEDは赤と白。
輝度高いものの、光が小さく視認性は標準的です。
また、Bluetoothのペアリングや切断時に白赤の点滅する以外は、白のLEDのみとなっています。
充電ケースのLEDは本体内側に1つのみ。
内側にあるため、分かりにくく残量もないので使い勝手はかなり悪いです。
本体もケースも重めの「重量」
イヤホン本体は、実測で片耳6.5gとANC非搭載の完全ワイヤレスイヤホンと比べるとやや重め。
とはいえ、片耳1.5g程度の差なので気になるレベルではありません。
充電ケースはバッテリー容量が750mAhと考えると妥当な重さです。
COUMI「TWS ANC860」の使い方
続いて、COUMI「TWS ANC860」のペアリング方法やANC/外音取り込み機能の切り替え方法に加え、音楽のコントロールをするタッチセンサーを用いたコマンドを解説していきます。
ペアリング方法
COUMI「TWS ANC860」は、充電ケースからイヤホン本体を取り出すとペアリングモードなるので、あとはスマホでペアリングするだけ。
マルチペアリングに対応しているので、他のスマホと接続しても再度ペアリングをする必要はありません。
Bluetoothのペアリングや接続できない時の解決方法を徹底解説!!
Androidのペアリング手順
Androidでのペアリングは、以下の手順で進めると簡単にペアリング可能です。
- [設定]
- [Bluetooth]
- [新しいデバイスとペア設定]を選択
- [「TWS ANC860」]を選択
- [ペア設定をする]を選択
iPhoneの場合
iPhoneなどのiOS端末とペアリングをする場合も下記の手順で簡単にペアリングが完了します。
- 本体[設定]
- [Bluetooth]をON
- [その他のデバイス]を選択
- [「TWS ANC860」]を選択
- [ペア設定をする]を選択
操作方法
COUMI「TWS ANC860」の操作は、タッチセンサーを用いたジェスチャー。
今までのCOUMI製のイヤホンと比べるとANCや外音取り込みモードが追加されたため、大幅に操作体系が変更されています。
ANCの操作方法
一般モード/ANCモード切り替え | 左右どちらかを2回タッチ |
外音取り込みモード | 左右どちらかを2回タッチ |
まずは、ANCや外音取り込みの利用方法。
上記の表の用に左右どちらかを2回タッチすることで、[標準→ANC→外音取り込み→標準]といった感じで切り替わっていきます。
タッチセンサーの癖的に、早めのタッチでは反応しないことがあるので、少しゆっくり目にタッチすると快適に利用可能。
音楽再生関連の操作一覧
音楽を再生 / 一時停止 | 右側を2回タッチ |
次の曲へ | 右側を2秒ロングタップ |
前の曲へ | 左側を2秒ロングタップ |
音量を上げる | 右イヤホンをタッチ |
音量を下げる | 左イヤホンをタッチ |
以前のモデルではなかった、音量の上げ下げも出来るようになったので、音楽関連の操作がほぼ出来るようになり内容的には文句なし。
個人的には、利用頻度の高い曲送りや戻しが2秒タッチなのが少し残念。
また、曲送りなどをする時に少し早めにタッチを止めてしまうと音声アシスタントが起動してしますので、2秒というより曲が変わるまでタッチしていた方がスムーズに利用できます。
通話や電源関連の操作一覧
電話に出る | 左右どちらかを1回タッチ |
電話を切る | 左右どちらかを1回タッチ |
着信を拒否する | 左右どちらかを2秒ロングタッチ |
音声アシスタント | 左右どちらかを1秒ロングタッチ |
イヤホンの電源を入れる | 左右どちらかを5秒ロングタッチ |
イヤホンの電源を切る | 左右どちらかを5秒ロングタッチ |
通話や電源関係のコマンドはどれも使いやすい割当です。
COUMI「TWS ANC860」の音質
COUMI「TWS ANC860」の音質は、よく言えば迫力が有りつつマイルド、悪く言えばクリア感が少ない音質。
というのも、強めに低音がでていながら、中音も厚めに出ているため、キレがあまり感じられず低音の迫力を維持しつつマイルドに聞こえます。
その特性のためか、高音が重要になってくるロックやクラシックでは、派手さがなくまったりとした印象。
逆に、EDMでは低音が活きてきつつ、高音が刺さらないため、長時間聴いても疲れにくい特性になっています。
そのため、普段聞く音楽がEDM系統だと向いており、ロックなどには向かないため好みがハッキリ分かれるといえるでしょう。
- 中低音重視で迫力がある
- 音色はマイルドでゆったりした音楽には合う
- 高音が弱めで解像感や派手さに欠ける
お試しレベルの「ノイズキャンセリング」
インナーイヤー型でANCということで、不安な遮音性。
この部分を結論からいうとイヤーチップがそれなりに遮音性があるため、カナル型には及ばないものの一定の遮音性を確保してくれています。
その上で、ANCの性能は、低音のみ若干効果有りといったところ。
トラックなどから出る低音には、効果を実感できるぐらい騒音を低減してくれますが、有効範囲が500Hzまでなので高めの音には効果は感じられません。
また、低価格にも関わらずハイブリッドと記載が有り「フィードフォワード方式」と「フィードバック方式」の両方を採用しているはずなので、期待値は高かったですが、上回るレベルレベルではありません。
また、のANCの仕組みについては[「ノイズキャンセリング」とは?外音を打ち消す仕組みを徹底解説!!]を御覧くださいませ!
効果の薄い「外音取り込み機能」
外音取り込み性能は、ONとOFFで比較しても若干ぐらいしか差がないので、ちょっと残念。
ただ、風切り音はガンガン入るので、多少効果があるのは間違いないでしょう。
COUMI「TWS ANC860」の使用感
それでは、COUMI「TWS ANC860」を使って感じた音質やANCなどの使用感をレビューしていきます。
結論からいうと、ノイズキャンセリングモデルとしてANCの性能を期待しいれば残念だし、ANCなしで考えるともっと優れたモデルがあるので、ちょっとポジションが悪い印象です。
カナル型に近い「装着感」
COUMI「TWS ANC860」は、インナーイヤー型とはいえ、シリコンのイヤーチップを装着できるため、感覚的にはカナル型に近いです。
また、厚さはそれほどないですが、しっかりとした質感のイヤーチップのお陰でしっかり耳にハマるため、安定性もそれなりに高め。
標準的な「接続速度と安定性」
COUMI「TWS ANC860」の接続速度は2秒ほどと標準的。
高速接続とは言えませんが、ケースからイヤホンを取り出し付けると間もなく接続状態になるため、実用上不便は全くありません。
また、接続の安定性は左右同時伝送に非対応であるものの、不安定になることもなく安定して音楽を楽しめます。
良好な「通話音質」
マイク性能は完全ワイヤレスイヤホンでは、結構良いレベル。
籠りも少なく、問題なく聞き取れるため、室内では通話相手にストレスを殆ど与えず利用することが可能です。
屋外では、騒音が大きいた拾ってしまいますが、歩道などで車が通り過ぎたりするぐらいであれば快適に通話ができます。
「連続再生時間と充電ケース」
ANCがOFFのときでは、連続再生時間7.5時間でケース込みでは41時間と完全ワイヤレスイヤホンではトップクラス!
また、ANC利用時でも5.5時間の連続再生でケース込みで30時間利用できるため、こちらも優秀です。
実際、音量50%でANCを利用しても6時間近く持ちました。
曲や外部環境によって数値は変わると思いますが、再生時間関連で困ることは少ないでしょう。
あとは急速充電に対応してくれると盤石!
IPX7の防水性能「防水性能」
最近の完全ワイヤレスイヤホンは、IPX7の最高レベルの防水に対応しているモデルが多いので、当たり前になってきましが、COUMI「TWS ANC860」は前モデルに引き続き、しっかりIPX7に対応。
1mで30分未満であれば耐えられる性能のため、雨などは余裕で耐えられます。
AACのためか若干わかる「遅延」
COUMI「TWS ANC860」の対応コーデックは、AACとSBC。
より遅延の少ないaptXには対応していません。
そのせいか、YouTubeなどで視聴したとき「音ズレ」を意識すると少し分かります
通信環境によっては、さらに遅延が発生するかもしれませんが、通常時はほぼ問題なく視聴できます。
コーデックについては詳しく知りたい場合は、[Bluetoothのコーデックの音質と確認方法を徹底解説!!]をご覧くださいませ!
COUMI「TWS ANC860」がおすすめの人
COUMI「TWS ANC860」は、5,000円未満でANCに対応した超コスパモデルのため、ANCを格安で試して見たい人におすすめ。
少し前までは、20,000円前後出さないと手に入らなかったANCも、最近では10,000円未満のモデルでも増えてきています。
しかし、5,000円未満はかなり安いモデルのためです。
逆に、AirPods Proクラスの高いANC性能を求める人やインナーイヤーが気になる人は避けた方が良いでしょう。
また、インナーイヤー型でも低音がしっかり出るため、インナーイヤー+低音好きの傾向の人にも有りです!
COUMI「TWS ANC860」レビューのまとめ
低価格でANCに対応したCOUMI「TWS ANC860」。
安い分、イコライザーなどのアプリに対応していなかったり、ANCの性能ではまだ穴はあるものの、価格を考えると許せてしまうレベルのコスパです。
また、COUMIは対応が速いので、もう少し煮詰められると一気に人気が出そうな気がします。