カナル型のイヤホンを使い続けてきて少し不便なことが、職場で使ってて声をかけられても気づきにくい点。
そのため、密閉感のないインナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホンを探してたところ、TaoTronics「SoundLiberty 92」を発見!
左右同時伝送(MCSync)でコスパの高かったTaoTronics「SoundLiberty 53」より最新チップを採用したり、ドライバーを強化しつつ、価格も同等だったので即購入しました。
ということで、今回は13mmドライバーと左右同時伝送(MCSync)に対応したTaoTronics「SoundLiberty 92」の音質や使用感についてレビューしていきます。
実際に使ってレビューしたモデルの中から抽出しています。
TaoTronics「SoundLiberty 92」の概要
TaoTronics「SoundLiberty 92」は、5,000円未満の低価格帯に属する完全ワイヤレスイヤホンにも関わらず13mmの大口径ドライバーを搭載した貴重なモデル。
左右同時伝送のMCSyncを開発するAirohaのAB1536Uを採用することで、TaoTronics「SoundLiberty 53」より途切れにくく、速い接続を実現。
また、カナル型全盛の中、AirPodsと同様のインナーイヤータイプのお陰で閉塞感と外部の音が聞こえやすくなっているので、長時間の使用でも疲れにくくなっています。
- 13mmの大口径ダイナミックドライバー
- 最新チップによる左右同時伝送(MCSync)
- 閉塞感が少ないインナーイヤー
左右同時伝送については[TWSとは?完全ワイヤレスイヤホンの伝送方式を徹底解説!!]の記事をご覧くださいませ。
TaoTronics「SoundLiberty 92」のスペック
商品名 | TaoTronics「SoundLiberty 92」 |
連続再生時間 | 5時間 |
ケース込再生時間 | 最大30時間 |
急速充電 | 非対応 |
Bluetooth | Bluetooth5.0 |
コーデック | AAC/SBC |
ドライバ | 13mm |
左右同時伝送 | 対応 |
音取り込み | 非対応 |
マルチペアリング | 対応 |
マルチポイント接続 | 非対応 |
ノイズキャンセリング | 非対応 |
インターフェース | USB/TypeC |
防水性能 | IPX7 |
操作 | タッチセンサー |
連携アプリ/イコライザ | 非対応 |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
ペアリング | MCSync |
チップセット | Airoha AB1536U |
充電ケース容量 | 420mAh |
重量 | 片耳4.7g 充電ケース33.6g |
販売先 | Amazon |
4,000円台の廉価モデルながら、USB/TypeCを採用してくれるのは朗報!
TaoTronics「SoundLiberty 53」の不満がmicroUSBだったので、充電を統一するのにかなり助かります。
あとは防水も変わらずIPX7と夏の時期でも安心して利用可能。
TaoTronics「SoundLiberty 92」のデザインチェック
それでは、インナーイヤータイプを採用した、TaoTronics「SoundLiberty 92」のデザインをチェックしていきます。
お馴染みの「外箱」
TaoTronicsのイヤホンの外箱は、お馴染みのオレンジがアクセントカラーの二重構造。
おそらくコストカットのために、商品名以外の部分は使いまわしていると思われます。
そのため質感も変わらずマットなので、間違いなく価格以上!
オレンジの内箱を開けると本体としっかりした説明書も入っているので、SUNVALLEYグループは安心感があります。
スタートガイドの付いた「同梱物」
TaoTronics「SoundLiberty 92」の同梱物は以下の通り。
- イヤホン本体×1
- 充電ケース×1
- USB/TypeA-USBTypeCケーブル×1
- 説明書×1
- スタートガイド×1
- thanksカード×1
説明書には、不具合の時の原因の対策も記載されているため完全ワイヤレスイヤホンが初めての人でも安心です。
また、SUNVALLEYグループの特徴である長期保証は、Amazonの注文番号を使い製品登録をすると+18ヶ月延長され30ヶ月保証されます。
そのため、海外ブランドに不安をお持ちの方でも比較的安心して購入可能です。
光沢感の強い「本体」
TaoTronics「SoundLiberty 92」の本体は、うどん型のピアノブラック。
グニャグニャした造形と光沢が強いのは良いのですが、繋ぎ目のカーブがあまり滑らかではないので高級感はゼロです。
インナーイヤーを採用した耳側は、上部と中心と先が開口部。
また、うどん型特有の棒の部分とスピーカーの境目は、耳の形状に合わせるためか、やや凹んでいて耳へのフィット感を高めています。
最小レベルの「充電ケース」
充電ケースは、現在所有する完全ワイヤレスイヤホンの中で最小。
ケースもしっかりとしたプラスチックでサラサラ仕様です。
淵の部分は光沢加工がアクセントになっているので、シンプルかつ飽きないデザイン!
充電ケースは、縦に入れるタイプ。
横に入れるタイプより取り出しやすく、ケースの開閉も二段階になっていてカチッと閉まるため片手で扱うのに最適です。
USB/TypeCを採用した「インターフェイス」
インターフェイスには、待望のUSB/TypeCを採用!
Ankerを始め多くのブランドの最新モデルは、低価格帯でもUSB/TypeCになっているので、しっかり併せてきましたね。
本当にmicroUSBだと不便なので助かります。
平型タイプの付属「ケーブル」
付属のケーブルは、USB/TypeA-USBTypeCの平型。
通常のケーブルより絡みにくいので扱いやすいのですが、15cmぐらいの短いケーブルなので使う機会は殆どなさそうです。
白と青に発行する弱めの「LEDランプ」
イヤホン本体のLEDは、本体のタッチセンサー部分に埋め込まれていて、濃いめの青と白に点滅します。
若干に気になるのは、輝度の低さ。
室内でもやや視認性が悪く、明るい外だとほぼわかないぐらいの輝度しかありません。
LEDが重要になる場面はペアリング時ぐらいとはいえ、もうちょっと視認性が欲しいところ。
イヤホン本体に対して、充電ケースは視認性抜群でケースにもマッチした光り方。
ただし、点灯部分が一箇所なため、充電残量がわからないため結構不便です。
使っていると視認性より残量表示の重要さに気付かされます。
超コンパクトで最も軽い「重量」
今まで購入したり提供を受けた完全ワイヤレスイヤホンの中で、最もコンパクトで最軽量。
イヤホン本体の重さこそ9gのため、JPRiDE「TWS-520」と同等ですが、充電ケースがわずか34gと圧倒的に軽く、しかも小さい。
そのためポケットに入れて持ち運びやすく、ケース込の再生時間では30時間と重量やサイズを考えると長い使い勝手は抜群です。
TaoTronics「SoundLiberty 92」の使い方
続いてはTaoTronics「SoundLiberty 92」ペアリングやタッチセンサーを利用した、ジェスチャーなどの使い方を解説していきます。
ペアリング方法
まずはペアリングからいきましょう!
TaoTronics「SoundLiberty 92」は、充電ケースからイヤホンを取り出すとペアリングモードになるので、スマホ側でペアリングしましょう。
一度ペアリングすれば次回から自動で繋がるので、ペアリングは一度だけでOK!
ちなみに他のスマホに接続する場合は、現在つないでいるスマホのBluetoothを切れば同じ手順で接続可能です。
Bluetoothのペアリングや接続できない時の解決方法を徹底解説!!
Androidのペアリング手順
Androidの場合以下の手順でお試しくださいませ!
- [設定]
- [Bluetooth]
- [新しいデバイスとペア設定]を選択
- [「SoundLiberty 92」]を選択
- [ペア設定をする]を選択
iPhoneのペアリング手順
iPhoneなどのiOSデバイスのペアリングは以下の手順です。
- 充電ケースからイヤホンを取り出す
- 本体[設定]
- [Bluetooth]をON
- [その他のデバイス]を選択
- [「SoundLiberty 92」]を選択
- [ペア設定をする]を選択
操作方法
TaoTronics「SoundLiberty 92」は、タッチセンサーを利用したジェスチャーで、曲送りや音量などの操作が可能。
また、TaoTronics「SoundLiberty 53」と同じく使い勝手の良いジェスチャー構成となっています。
音楽再生関連の操作一覧
音楽を再生 / 一時停止 | 左右どちらかを2回タッチ |
次の曲へ | 右イヤホンを3回タッチ |
前の曲へ | 左イヤホンを3回タッチ |
音量を上げる | 右イヤホンを1回タッチ |
音量を下げる | 左イヤホンを1回タッチ |
音楽関連で使えるジェスチャーは、ほぼ完璧。
曲送りも戻しも音量調整もできるだけでなく、ロングタッチもなく操作できるのでかなり快適です。
通話や電源関連の操作一覧
電話に出る | 左右どちらかを1回タッチ |
電話を切る | 左右どちらかを2回タッチ |
着信を拒否する | 左右どちらかを2秒ロングタッチ |
コールバック | 左右どちらかを4回タッチ |
音声アシスタント | 左右どちらかを2秒ロングタッチ |
イヤホンの電源を入れる | 左右どちらかを3秒ロングタッチ |
イヤホンの電源を切る | 左右どちらかを5秒ロングタッチ |
ペアリングモード | 電源ON後3秒ロングタッチ |
通話時のジェスチャーも着信拒否以外、ロングタッチなし!
使う頻度が少なく急ぎのケースが少ないジェスチャーのみ、ロングタッチにまとめられているため覚えやすく文句なしの操作体系といえるでしょう。
また、タッチセンサーは少しゆっくり押すとほぼミスタッチすることなく利用できます。
TaoTronics「SoundLiberty 92」の音質
音質は完全に低音重視。
より正確にいうと、高音が抑えめの調整がされている印象です。
低音部分の周波数特性は、ブーストをかけたような不自然な低音ではなく、自然で立体感があるので聴いていて疲れません。
その分、高音の周波数特性が弱めなので、ロックやクラシックとは相性が悪く、派手さには欠ける印象です。
しかし、13mmの大口径ドライバーを搭載しているためか、大音量にしても音の質は保たれるので、大音量が好きな人と相性が良さげ。
- 低音が重視
- 中音の上から高音にかけて弱め
- クリア感がやや弱い
TaoTronics「SoundLiberty 92」の使用感
それでは、TaoTronics「SoundLiberty 92」を使った使用感をまとめていきます。
結論からいうと、操作性も良く持ち運びにも優れているので概ね満足ですが、音質がやや低音重視過ぎて個人的に合わなかったのとイヤホン本体のデザインがちょっと安っぽすぎる点がマイナス。
また、インナーイヤーの競合モデルSoundPEATS「TrueAir2」の完成度が高すぎるので満足度はやや低めにです。
ピッタリ嵌る「装着感」
TaoTronics「SoundLiberty 92」は、カナル型ではなく、インナーイヤーなので付けるまで不安は有りましたが、つけ心地は文句なし!
耳からの取り外しが多くのカナル型と比べて引っかかりがなく外れるので、運動したら外れるかと思いきや、意外と安定して外れる心配がありません。
ただし、イヤーピースがないため、耳の形に左右されそうなので人によって差が出そうな気がします。
すぐ繋がる「接続速度と安定性」
一度ペアリングしてしまえば、充電ケースから取り出したらすぐにBluetoothで接続されます。
最近の完全ワイヤレスイヤホンはどれも速いので実用上問題あるイヤホンはありませんが、その中でも高速接続といえるレベルです。
また、「接続の安定性」も文句なし!
満員電車でも今の所接続が不安定になったことないのでかなり高いレベルといえるでしょう。
安定感が高かったので、電子レンジの前で試したところ流石に不安定になりましたが、通常利用では不便なく利用できます。
声はよく拾うが周辺の音も拾いがちな「通話音質」
TaoTronics「SoundLiberty 92」のマイクは、声をしっかり拾ってくれるため、小さい声で話してもしっかり声が届きます。
ただ、外で利用すると風や他の音も拾ってしまう傾向があるので、風が強い時はあまりおすすめできません。
超軽量&コンパクトな「充電ケース」
今まで購入した完全ワイヤレスイヤホンの充電ケースで最も小さかった、Anker「Soundcore Liberty Air 2」よりも更に一回り小さいので間違いなくトップクラスのコンパクトを誇ります。
また、断面が弧を描くようにカーブしているため、数値以上に小さく見え、ポケットに入れた時に最もかさばらない充電ケースです。
おまけに、小さいからといって再生時間が大幅に削れれているわけでもなく、30時間の再生時間を確保しています。
欠点はLEDが1つしか付いていないため残量が確認出来ない点。
これが何気に不便…。
最高レベルのIPX7の「防水性能」
防水性能は最高レベルのIPX7防水。
強い噴流や1m未満の水没なら30分耐えられるので、お風呂で使うとかの無茶な使い型をしなければ、水関連での故障は殆ど心配いらないでしょう!
5時間以上普通にもつ「連続再生時間」
殆ど屋内使っていたので比較的小さい音量で試したところ、6時間時点で残量20%。
公称値が5時間となっていますが、電池劣化前かつ大音量でなければ多くの場合5時間以上連続利用が可能だと思われます。
YouTube程度ではほぼわからない「遅延」
ゲームでは厳しいと思いますが、AndroidとiPhoneの2台でYouTubeとAmazonプライムビデオのコンテンツを視聴したところ、殆ど音ズレを感じることはありませんでした。
AACの場合若干遅延が起きやすいのですが、普通に視聴する分には全く問題ないレベルに仕上げがっています。
遅延などに影響するコーデックについて詳しく知りたい場合は[Bluetoothのコーデックの音質と確認方法を徹底解説!!]をご覧くださいませ。
TaoTronics「SoundLiberty 92」と「SoundLiberty 53」の比較
画像一番左がTaoTronics「SoundLiberty 92」、左から二番目がTaoTronics「SoundLiberty 53」。
インナーイヤーとカナル型の違いはあるものの、殆どの場面でTaoTronics「SoundLiberty 92」が上回ります。
具体的には、以下の4点。
- 「音質」→奥行き感や音量を上げた時の安定感
- 「インターフェイス」→USB/TypeC採用
- 「充電ケース」→質感やサイズ
- 「タッチセンサー」→ミスタッチの出にくさ
逆に、TaoTronics「SoundLiberty 53」が上回る部分は、連続再生時間やケース込みの再生時間のみ。
インナーイヤー型が避けられる傾向があるので、必ずしもTaoTronics「SoundLiberty 92」の方が良いとは限りませんが、インナーイヤーに抵抗がなければこちらを選んだ方が満足度は高いでしょう!
TaoTronics「SoundLiberty 92」がおすすめの人
TaoTronics「SoundLiberty 92」は、インナーイヤーイヤホン求める人の中で自然な低音が好みの人におすすめです。
また、左右同時伝送かつ4,000円台というコスパの高さもあるので上記の条件に当てはまれば満足度は高いでしょう。
逆に、インナーイヤーよりカナル型のイヤホンが好みの場合、外出時の雑音の入り方が大幅に異なるためおすすめできません。
とはいえ、TaoTronics「SoundLiberty 53」からチップセットも「AB1536U」へ進化し安定性が高まっているので試して見るのも有り!
TaoTronics「SoundLiberty 92」レビューのまとめ
TaoTronics「SoundLiberty 92」は今までと同様、左右同時伝送やIPX7防水を継続しながらUSB/TypeCや13mmの大口径ドライバーを搭載しつつ、同価格で提供するコスパモデルです。
完全ワイヤレスイヤホン市場では、カナル型が圧倒的に多く、インナーイヤーの選択肢が極端に少ないため、コスパの高さと相まってSoundPEATS「TrueAir2」に次ぐ選択肢になるでしょう。